●南柯の夢

読み(ひらがな)

なんか の ゆめ。

意味

夢。また、はかないことのたとえ。

解説

このことわざは、次のような故事に基づくようです。唐の淳于(じゅんう)ふんという人が、槐(えんじゅ)という木の下で眠り夢を見た。 夢の中で彼は、大槐安国(だいかいあんこく)という国の王に迎えられ、南柯郡という地名の長となり幸せに暮らしたという。夢からさめると、 槐(えんじゅ)の木の下に、2つの穴があり、1つは大きな蟻の穴であり、もう1つは、南に向いている木の枝の方向を指していた。つまり、 大きな蟻は、大槐安国(だいかいあんこく)の王を意味し、南に伸びた枝は南柯郡のことを意味しているようです。槐(えんじゅ)という木が 淳于(じゅんう)ふんに夢を見させたという意味があり、そのはかなさを示した言葉ではないかと思います。

重要語の意味

南柯=「なんか」と読み、南の方向に伸びている枝。  夢=寝ている間に不思議な体験などをすること。  はかない=実際に何も得ることがなくむなしいこと。  淳于ふん=「じゅんうふん」と読み、唐の時代の広陵(こうりょう)の人。  槐=「えんじゅ」と読み、マメ科の落葉高木。木は建築材や家具などに利用され、花や実は薬になる。 

いわれ(歴史)と重要度

南柯太守伝(なんかたいしゅでん)。   重要度=☆☆☆

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