●人衆ければ天に勝つ

読み(ひらがな)

ひと おおければ てんにかつ。

意味

人の性質が強くなって、勢いがある時は、天の道理に逆らっても、一時的には、 その強い気質が、天の力に勝つことができる、ということ。

解説

人の気質が多く出ている場合には、勢いが強いので、悪い事をやっても、あたりまえに、 できてしまう、ということのようです。人も天の道理によって存在しているけれども、人の勢いが強ければ、 天に勝ってしまう、ということです。 このことわざの後には、まだ言葉が続き、「天定まれば、またよく、人を破る」とあり、 「天の道理が安定すれば、悪い事をやった人は、天の道理によって、打ち負かされる」ということのようです。

重要語の意味

人=「ひと」と読み、人の性質。個性。ひとがら。ひとわざ。  衆い=「おおい」と読み、おおい。多くのもの。  衆=多くのこと。多くのもの。  天=「てん」と読み、天の道理。  勝つ=「かつ」と読み、負かせる。相手よりまさる。  性質=「せいしつ」と読み、人にそなわっている気質。ひとがら。  強い=「つよい」と読み、そう簡単にはこわれないようす。  勢い=「いきおい」と読み、さかんなちから。他を打ち負かすようなちから。  道理=「どうり」と読み、道に従っている理屈。あたりまえのこと。  逆らう=「さからう」と読み、物事の進む方向とは反対に進む。物事の反対になるようにする。  一時的=「いちじてき」と読み、そのときだけ。長くつづかないようす。  気質=「きしつ」と読み、言葉や行動にあらわれてくる心の方向性。  力=「ちから」と読み、他のものに影響を与えるもの。  悪い=「わるい」と読み、よくない。道理とはちがっているようす。  あたりまえ=そうであるべきこと。  存在=「そんざい」と読み、実際にあるということ。  定まる=「さだまる」と読み、物事が変化しなくなる。安定する。  破る=「やぶる」と読み、こわす。相手を負かす。  打ち負かす=「うちまかす」と読み、「負かす」を強めた言い方。 

いわれ(歴史)と重要度

史記・伍子胥(ごししょ)。   重要度=☆☆☆     難易度=ふつう

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