●勝てば官軍、負ければ賊軍

読み(ひらがな)

かてば かんぐん、まければ ぞくぐん。

意味

戦いに勝ったほうが正しくて、負けたほうが悪いことになってしまう、ということ。

解説

理屈とは関係なしに、とにかく勝った者が、正しいということです。 負けたほうの理屈が正しくても、負けた者の道理が意味を失い、 勝った者の間違ったことが、正しいことになるということです。 このことわざは、大政奉還によって、徳川の政権を朝廷に返す時、 地方の各藩の武士が、倒幕派と幕府側に分かれた争いである、 戊辰戦争の時に生まれたことばのようです。 幕府も朝廷も、戦争は避けたかったと思いますが、 戦争を始めてしまったのは、各藩の武士たちでした。 結局、幕府を倒そうとした政府軍が勝利して、明治維新へと 移っていった、ということです。

重要語の意味

勝つ=「かつ」と読み、あらそいをして相手を負かす。  官軍=「かんぐん」と読み、朝廷に味方をする軍隊。  負ける=「まける」と読み、あらそいの結果、相手にかなわなくなる。相手に勝てない。  賊軍=「ぞくぐん」と読み、支配者に反逆する軍隊。  戦い=「たたかい」と読み、あらそうこと。戦いをすること。  理屈=「りくつ」と読み、すじの通った理由。道理。  道理=「どうり」と読み、理屈。人が人として生きる正しいこと。  大政奉還=「たいせいほうかん」と読み、1687年に。徳川慶喜が将軍をやめ、政権を朝廷に返上したこと。  徳川=「とくがわ」と読み、徳川家康に始まった江戸幕府の将軍家の呼び名。  政権=「せいけん」と読み、政治を行う権力。  朝廷=「ちょうてい」と読み、天皇が政治を行うところ。  藩=「はん」と読み、江戸時代の大名の支配していた領域とその組織の仕組み。  倒幕派=「とうばくは」と読み、江戸幕府を倒そうとした武士の集まり。薩長藩の武士。  幕府=「ばくふ」と読み、徳川家康が江戸に開いた幕府で、慶喜が大政奉還するまで続いた武家組織。  戊辰戦争=「ぼしんせんそう」と読み、大政奉還、公武合体、尊王攘夷という状況の中で、倒幕派である 新政府軍と、旧幕府軍との間で行われた内戦。  明治維新=「めいじいしん」と読み、江戸の武家社会から、天皇を中心にした中央集権国家と 資本主義形態へと移っていった過程の期間。 

いわれ(歴史)と重要度

戊辰戦争。   重要度=☆☆☆   難易度=むずかしい

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勝つ
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