●名は実の賓

読み(ひらがな)

なは じつの ひん。

意味

表に現れる形よりも、実際の内容のほうが、大切である、ということ。

解説

名誉は、徳という実際が連れてくる客のようなもので、徳のない名誉は、 意味がないものだということのようです。実際に行動した結果、名が知られるようになるのが 普通で、実際の徳があれば名誉などは必要のないものだということのようです。このことわざは、 中国古典の荘子(そうじ)という書物の中に次のような話が載っているようです。 伝説上の話し、「その時、実際に国を治めていた王ぎょうが、きょゆうという頭の賢い人に、次の王の位を やるので受け取ってくれと頼んだが、きょゆうが実質の伴わない名誉は受け取りたくないと、断った」 という話から生まれているようです。

重要語の意味

名=世の中によく知られ、良いものであると認められている名前。名誉、名声。  名誉=「めいよ」と読み、世の中の人々から、優れていると評価されること。  実=「じつ」と読み、@実際の内容。Aまごころ。B実際のよい結果。C真実。  賓=「ひん」と読み、賓客。客人。「従う」と言う意味もある。  賓客=「ひんきゃく」と読み、大切なお客様。  徳=@自然に人が敬う気持ちを持ち、そのことによってその人の心を変えさせる力。 A人に恩恵を与える行い。  荘子=「そうじ」と読み、紀元前4世紀ごろの中国の思想家、荘周の書物。道教の 書として有名。 

いわれ(歴史)と重要度

荘子・内篇・逍遥遊(しょうようゆう)。   重要度=☆☆☆

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【道教の荘子】