●不即不離

読み(ひらがな)

ふそく ふり

意味

2つのものの関係が、近くもなく離れすぎていることもない微妙な関係を続けていること。

解説

2つのものが、1つになるほど、くっついていることもなく、しかし、遠く離れていることもない、 ちょうどいい具合につり合いが保たれているようすをあらわした言葉で、「つかずはなれず」と日本語読みするようです。 もう少し違うたとえで考えてみますと、「好きではないけれど、嫌いでもない」といったような、 あいまいな心のようすを言った言葉ではないかと思います。もとは、仏教の言葉で、迷いと悟り、 煩悩と菩提などの関係をあらわすときに使われた言葉で、迷うことと悟ることは、同じではないけれど、 まったく違うものでもない、つまり、迷いがあるから悟りがある、という矛盾した関係を示した言葉のようです。

重要語の意味

不即=「ふそく」と読み、つかず。くっつかない。  不離=「ふり」と読み、はなれず。はなれない。  不=、、、せず。打ち消しの助字。  即=つく。近づく。接する。  離=はなれる。わかれる。たがう。  関係=「かんけい」と読み、2つのことが何かの理由で関わりあうこと。  微妙=「びみょう」と読み、たくさんの要因が複雑にかかわりあって説明が難しいこと。  迷い=「まよい」と読み、どのようにしたらいいのか、わからなくなること。  悟り=「さとり」と読み、迷う心を離れて真理を得ること。  煩悩=「ぼんのう」と読み、人の心と体に苦しみを生む原因。心の迷いから生じる思いで怒りや貪りなど。  菩提=「ぼだい」と読み、迷いとして生じている煩悩を断ち切って悟りを得ること。  矛盾=「むじゅん」と読み、つじつまがあわないこと。ものごとの筋道が合わないこと。 

いわれ(歴史)と重要度

円覚経(えんがくきょう)。    吾輩は猫である。     重要度=☆☆   難易度=ふつう

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不即不離