●流連荒亡

読み(ひらがな)

りゅうれん こうぼう

意味

家に帰ることと仕事を忘れて、遊びに夢中になること。

解説

川から船に乗り旅をして、家に帰ることと仕事を忘れ、狩猟に夢中になって、おいしいものを食べたり、お酒を 飲んで遊び続けることのようです。この四字熟語は、孟子という本に出てくる言葉で、当時の国王が、巡守を理由に 旅行ばかりをして狩猟に夢中になっていることをなげいて説明した言葉のようです。孟子には次のような文章があります。 「天命にさからって民衆を苦しめ、飲食はほしいままにぜいたくをしている。この流連荒亡は諸侯の憂いになっている。」 「古い時代の王は、流連の楽しみと荒亡の行いなどをする人はいなかった。」つまり、国王は、旅行ばかりをして民衆の 狩猟を自分のものにしてしまうので、民衆との間に立っている諸侯の悩みや心配事は増えるだけである、ということと思います。 古い時代の国王は、諸侯や民衆と一緒になって楽しんだり悩んだりして狩猟や農業を営んできた、ということのようです。

重要語の意味

流連=「りゅうれん」と読み、川で舟遊びを楽しみ山に登って山遊びをし返ることを忘れること。  荒亡=「こうぼう」と読み、獣を追いかけて狩りに夢中になり昼夜関係なく酒を飲み続けること。  流=川で舟遊びをして返るのを忘れること。  連=山に登って山遊びを楽しみ返るのを忘れること。物事がつづくこと。  荒=狩猟に夢中になること。あれる。だめになる。  亡=酒色にふけること。ほろぼす。  遊び=「あそび」と読み、仕事をしないで好きなことをして楽しむこと。  夢中=「むちゅう」と読み、他のことを忘れひとつの事に心をうばわれること。  狩猟=「しゅりょう」と読み、魚や鳥、獣などをとらえること。  孟子=「もうし」と読み、古代中国の戦国時代に諸国を巡って教えを説いた人。儒教を学び性善説をとなえた人。孟子が説いた内容を弟子がまとめた書物を「孟子」ともいう。  巡守=「じゅんしゅ」と読み、国王が諸侯の領地を視察すること。  天命=「てんめい」と読み、天から与えられやらなければならないこと。  諸侯=「しょこう」と読み、古代中国で国王から領地を与えられ民衆(農民)との間に立って君主として民衆をまとめた人。  憂い=「うれい」と読み、いろいろと悩んで心配すること。  農業=「のうぎょう」と読み、あわ、きび、まめなどを栽培し、その実を食料にすることを仕事にしている人。  営む=「いとなむ」と読み、あることが成功するように様々なことを行う。 

いわれ(歴史)と重要度

孟子・梁恵王(りょうけいおう)・下の四。   重要度=☆☆☆   難易度=むずかしい

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流連荒亡