●巫山の夢

読み(ひらがな)

ふざん の ゆめ。

意味

男女が情交を結ぶこと。また、男女が親しく交わりを望むこと。

解説

男女の愛情の繊細さをたとえにした言葉ではないかと思います。 このことわざには次のような故事があるようです。 『楚の懐王が高唐の地に遊んだ時、昼寝の夢の中で、 巫山という山の神女と契りを結びました。その神女が去っていく時に、 「私は巫山の峰に住んで、朝には雲となり、夕方には雨となって、 あなたに会うことを楽しみにしています」と言いました。』という故事です。

重要語の意味

巫山=「ふざん」と読み、中国四川省にある山。長江が作った深く険しい谷などがある名勝地。  夢=「ゆめ」と読み、眠っている間にイメージとして見える出来事。  情交=「じょうこう」と読み、男女間の肉体的な交わり。  繊細=「せんさい」と読み、きめが細かく奥ゆかしい美しさ。  故事=「こじ」と読み、古い言い伝え。  楚=「そ」と読み、中国の紀元前四世紀ごろの戦国時代にあった七つの強国のひとつ。  懐王=「かいおう」と読み、楚の国の王。  高唐=「こうとう」と読み、巫山にある高い建物・巫山にある高い御殿。  神女=「しんにょ」と読み、めがみ。天女。  契り=「ちぎり」と読み、男女の交わり。夫婦としての約束。  峰=「みね」と読み、山のとがった高い所。  四川省=「しせんしょう」と読み、中国の長江の上流にある省。  長江=「ちょうこう」と読み、揚子江(ようすこう)。 

いわれ(歴史)と重要度

宋玉(そうぎょく)−高唐賦(こうとうふ)。   重要度=☆☆☆   難易度=ふつう

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