●天に口なし人を以て言わしむ

読み(ひらがな)

てんにくちなし ひとをもって いわしむ。

意味

天には口がないから、何もしゃべらないが、その意志は、人の口を使って 言い知らされる。

解説

目に見えない神のようなものには、口がないので何も言わないが、 その神のようなものの思いは、いずれ、人の口を使って、世の中に 現れようとする、という意味かと思います。また、言い方を変えた 意味として、世間の大勢の人々の声は、天の声でもあり、その意志は、 自然と世の中に広まっていくということのようです。この言葉と似た句は、 ラテン語にもあり、英語では、「The voice of the people is the voice of God.」 となり、意味は、「民の声は神の声」となるようです。

重要語の意味

天=空の上のいずれかの場所。@万物を作ったと考えられた主。 神または、自然の大きな力。A神が住むと考えられた場所。  以て=「もって」と読み、前の語に続いて用い、「、、、を使って」。  言わしむ=(他の者に)言わせる。  意志=あることをしようとする考えや思い。  ラテン語=起源は、ローマ帝国の共通語。 

いわれ(歴史)と重要度

平家物語。 温古要略。    重要度=☆☆☆

スポンサードリンク


言う
01←[02]→03

【平家物語】