●口に蜜あり腹に剣あり
読み(ひらがな)くちに みつあり はらに けんあり。 |
意味親しみのあることばを口に出して言うけれど、内心は、陰険であるようす、のたとえ。 |
解説相手を喜ばせて仲よくするようなことを言いながら、心の中では、相手をひどい状態にさせようと考えていることのようです。 もとの意味は、口に出していることばは、はちみつのように甘いものだけれども、腹の中では、剣を持って、 恐ろしいことを考えているということのようです。 このことわざは、中国の玄宗の時代の故事を言ったもので、玄宗につかえた人(李林甫)が、 自分より賢くすぐれた人たちをきらって、その人たちを玄宗から遠ざけようとしたことをあらわしたもののようです。 |
重要語の意味口=「くち」と読み、ことばをしゃべる時に使う体の一部。 蜜=「みつ」と読み、@花から出るあまいしる。Aはちみつ。 腹=「はら」と読み、内心。心の中。本心。 剣=「けん」と読み、両方に刃のあるかたな。つるぎ。 親しみ=「したしみ」と読み、相手を喜ばせて仲よくすること。 内心=「ないしん」と読み、心の中では。 陰険=「いんけん」と読み、心の中で悪いことを考えていること。 喜ぶ=「よろこぶ」と読み、楽しく思い笑ったりすること。 恐ろしい=「おそろしい」と読み、こわい。 玄宗=「げんそう」と読み、唐の国を治めた6番目の人。[685-762]。 故事=「こじ」と読み、昔から伝えられてきた古い物語。 李林甫=「りりんぽ」と読み、玄宗を助けて国を治めることを仕事にしていた人。 遠ざける=「とおざける」と読み、近くに来ないようにする。 |
いわれ(歴史)と重要度資治通鑑(しじつがん)。 十八史略。 唐書。 重要度=☆☆☆ |
スポンサードリンク