●浅瀬に仇波

読み(ひらがな)

あさせに あだなみ。

意味

思慮の浅い者は、よくしゃべり、うるさく騒ぎ立てる、ということ。

解説

上辺だけの思いで生活している人は、よくしゃべり、 簡単に愚痴を言ってしまう、ということだと思います。 川の浅い所は、さざ波が立って落ち着かないけれど、 川の深い所は、波が立つこともなく、ゆったりと流れる、 ということから生まれたようです。 人間の心も、浅瀬のさざ波のように、いつもゆれ動いているということだと思います。

重要語の意味

浅瀬=「あさせ」と読み、川などの浅い所。  仇波=「あだなみ」と読み、むやみに立ち騒ぐ波。人の心にたとえる。  思慮=「しりょ」と読み、思いをめぐらすこと。  浅い=「あさい」と読み、深くない。そこまでの距離が短い。  うるさい=わずらわしい。  騒ぎ立てる=「さわぎたてる」と読み、さわいで人に知らせるようにする。  上辺だけの思い=「うわべだけのおもい」と読み、心の表面に浮かんでくるイメージに取りつくこと。  簡単=「かんたん」と読み、たやすいこと。すぐ。  愚痴=「ぐち」と読み、おろかなこと。無明にふりまわされていること。  さざ波=「さざなみ」と読み、細かくて小さな波。  落ち着く=「おちつく」と読み、動きが静まり安定した状態になる。  瀬=「せ」と読み、速い流れ。  仇=「あだ」と読み、徒の当て字。 

いわれ(歴史)と重要度

古今和歌集。    重要度=☆☆☆    難易度=ふつう

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浅瀬
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