●如意宝珠

読み(ひらがな)

にょい ほうじゅ

意味

あらゆる願いを叶えてくれる不思議な珠。摩尼宝珠ともいう。

解説

如意宝珠は、如意輪観音と地蔵菩薩が持っているようです。 実際に、そのような不思議な宝石があったかは分かりませんが、 竜王の脳の中にあるとか、また、仏舎利が変形したものではないか という説があるようです。 仏の徳や仏の教えを広く民衆に知らせることを目的に考え出された ひとつの象徴ではないかと思います。また、 如意宝珠のたとえは、円覚経の普眼の章にありますが、 これを読むと、如意宝珠は、心の中にある仏の象徴のようにも感じます。

重要語の意味

如意=「にょい」と読み、ものごとが思いのままになること。説法の時に僧侶が持つ仏具。  宝珠=「ほうじゅ」と読み、宝のたま。丸い形をしたもの。  如=万物の真のすがた。  意=こころ。おもい。  宝=最も尊重すべきもの。  珠=たま。美しいものの形容。  願い=「ねがい」と読み、こうあってほしいと思うこと。  叶える=「かなえる」と読み、願い事が思うようになる。  不思議=「ふしぎ」と読み、不可思議の略。理由を考えても分からないこと。  珠=「たま」と読み、@価値あるものをたとえて表す語。A丸い形をしたもの。  摩尼=「まに」と読み、神秘的な力を持つ玉。  如意輪観音=「にょいりんかんのん」と読み、観音菩薩のひとつ。如意宝珠と法輪の功徳で人々の願いを叶える菩薩。  地蔵菩薩=「じぞうぼさつ」と読み、釈迦の死後に衆生を救うための菩薩。  竜王=「りゅうおう」と読み、仏法を保護する竜の王。  脳=「のう」と読み、頭の中にあり身体全体を制御する所。  仏舎利=「ぶっしゃり」と読み、釈迦の遺骨。おしゃかさんの骨。  変形=「へんけい」と読み、形が変わること。  仏の徳=「ほとけのとく」と読み、仏が衆生を救うちから。  仏=「ほとけ」と読み、ブッダ。釈尊。おしゃかさん。  象徴=「しょうちょう」と読み、目に見えないものを形あるもので示すこと。シンボル。  円覚経=「えんがくきょう」と読み、700年頃に中国で訳された経典。柳田聖山氏の書いた筑摩書房の本。  普眼の章=「ふげんのしょう」と読み、普眼菩薩と仏(世尊)との対話を描いた章。 

いわれ(歴史)と重要度

大智度論・五九。    円覚経。   重要度=☆☆     難易度=ふつう    熟語分類=仏教

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如意宝珠