●参禅入門    

読みと(出版社)

さんぜん にゅうもん。     (春秋社)。

紹介と感想など

坐禅についての入門用の本です。なかなか難しい本ですが内容の深い良い本です。 内容は次の7つです。@人はなぜ坐禅をするのか。A坐禅の目標。Bどうして坐ればよいのか。 C坐中の注意。Dどんな効用があるか。E坐禅和讃。F十牛図。です。また、付録として「禅と欧米の人々」があります。 坐禅のやり方は、かなり詳しく説明されていますので理解しやすいと思います。この本が最初に出版されたのは、1964年ですから、 今から47年も前ですが、現在大きな問題となっている「原子力」という言葉が幾度か出てきます。 当時は科学が急速に発達し、科学技術が生み出した原子力に関心が強く、どのような危険が潜んでいるのかよく分からない原子力 というものに振り回されている今の時代の人間の生きざまを警告しているように感じられました。 「人間とは何ぞや」という基本的な問いに答えられるような人間性の回復を図らなければならないと説いています。 また、次のような、ことわざや四字熟語が、使われていました。 「意馬心猿」、「一陽来復」、「正法に不思議なし」、 「天に唾」、「縁なき衆生は度しがたし」、「和光同塵」などです。 特に意馬心猿は何度も使われていましたので、禅にとっては、重要な言葉なのでしょう。また、 徳川家康の念仏行の話も興味深いものです。最後の十牛図については、殆ど知らなかったのですが、禅の目的である自己を明らかにする ようすを10の段階を使って現わしたもののようです。自分という心の中を見つめ直し、「真実の自己を知る」ことの難しさを改めて知らされた気がします。   [総ページ数=286]

印象に残った言葉

真実の自己。    浄化。    坐禅儀。    四つの見方。    如来清浄禅。    五種の禅。    真締め。    刹那。    心身一如。    無念無想。    意馬心猿。    凛然。    物我一如。    念仏ばあさん。    徳川家康。    魔境。    無意識。    唯識論。    定力。    廃仏毀釈。    見性。    大接心。    大乗禅。    ニーチェ。    ツァラトゥストラ。    人間の喪失。    ヘーゲル。    原子力時代。    十牛図。    祖先数。    カント。    フィリップス教授。    アーノルド・トインビー。   

著者の紹介

大森 曹玄(おおもり そうげん)。
明治37年、山梨県に生まれる。  昭和9年、直心道場を創立(直心影流剣術)。   昭和23年、東京高歩院住職。  昭和53年、花園大学学長となる。  平成6年、示寂。


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