●虫が好かない

読み(ひらがな)

むしが すかない。

意味

なんとなく気に入らない。言葉では説明できないけれど好きになれない。

解説

昔の人は、心の中で、なんとなくもやもやした気持ちを身体の中に住んでいる 虫にたとえたのだと思います。 虫は、人の感情や気持ちに影響を与えるものと考えられていたようです。 虫は、腸内細菌と考えることもできますが、唯識という考え方に虫に似た ようなものを見つけることができます。つまり、虫を唯識で説く末那識に 見立てると分かりやすいと思います。 末那識は、五つの感覚と心の深いところにあるアーラヤ識を中継し、意識を 生み出す働きがあり、次の四つの特長があると考えられています。 @末那識の働きに気づけない。A五つの感覚と意識に執着する。 B生まれつき持っている。C常に五つの感覚を求めようとする。 五つの感覚とは、眼で物を見たり、耳で言葉を聞いたり、食べ物の味を 感じたりすることで、意識は、これら五つの感覚としての五識を感じ取りながら、 さまざまなことを思ったり考えたりすることを主導的に行う心です。 この六つの識は表に現れるので表層心として誰でも認識することができます。 これに対して、末那識は、アーラヤ識と同じように、人間の隠れた心であり、 普通の意識の状態では、ほとんど気づくことができないようです。それ故に、 昔の人は、意識することのできない何かを虫としてたとえたのだと思います。

重要語の意味

虫=「むし」と読み、心の中にあって五感から変化する感情や気分に影響を与えると考えられているもの。  好く=「すく」と読み、好きになる。  気に入る=「きにいる」と読み、自分の心によくあっている。このましい。  言葉=「ことば」と読み、思いや考えなどを伝える時に使うもの。口でしゃべったり文字にしたりして使う。  説明=「せつめい」と読み、言葉などを使って考えなどを言い現わす。  影響=「えいきょう」と読み、あるものが他のものに変化を与えること。  腸内細菌=「ちょうないさいきん」と読み、腸の中に住んでいる微生物。  唯識=「ゆいしき」と読み、紀元300〜400年ごろに仏教をもとにヨーガ行者によって考え出された説。 私たちが認識している全てのものは心の中で起こっているという考え方。大乗仏教のひとつ。  末那識=「まなしき」と読み、自己に執着する心。染汚意。六識とアーラヤ識を結ぶ深層心。  見立てる=「みたてる」と読み、仮にそのものとして扱ってみる。  五つの感覚=「いつつのかんかく」と読み、見る、聞く、嗅ぐ、味わう、かゆみなど。前五識。眼根、耳根、鼻根、舌根、身根によって現れる5つの識。  アーラヤ識=「あーらやしき」と読み、過去に経験した膨大な記憶としてある深層心。蔵識。一切種子識。  意識=「いしき」と読み、六根の中の意根が作り出す識。さまざまな思いや感情などを生む主体。  執着=「しゅうちゃく」と読み、あることに強く心がひかれること。思いをたち切ることができないこと。  五識=「ごしき」と読み、眼識、耳識、鼻識、舌識、身識の5つの感覚。  表層心=「ひょうそうしん」と読み、表に現れている心。  認識=「にんしき」と読み、物事を認めてそれが何であるかを知ること。  隠れる=「かくれる」と読み、見たり聞いたりすることができない。 

いわれ(歴史)と重要度

不明。   重要度=☆☆   難易度=むずかしい

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