●六方礼経講話   

読みと(出版社)

ろっぽう らいきょう こうわ。     (大東出版社)。

紹介と感想など

仏教を長く勉強してきたつもりでしたが、六方礼経というお経は殆ど知る機会がなく 今回、初めて縁に恵まれたようです。 このお経は、阿含経の中の「善生経」と同じもののようです。また、 この講話記録は、著者が、昭和九年十一月にラジオ放送したものを補足追加した本のようです。 六方とは、東西南北と天と地で、両親や先生、夫婦の関係や友人との付き合い方が述べられています。 当時の在家のシンガーラという善生へ釈尊が説法したものとして伝わったものです。 伝わっている経典には、さまざまのものがあり、内容も少しずつ違っているようですが、 主な内容は次のようになります。
四つの悪い行為と、四つの悪い心を離れ、六つの財産を使い果たす行為をいましめています。  ◎悪い行為=@殺生、A盗み、B嘘を言うこと、C邪淫。  ◎悪い心=@貪欲、A怒り、B愚痴、C怖れ。  ◎蕩尽の六口=@酒におぼれる、Aギャンブルにふける、B夜遅くに徘徊する、C歌舞演芸にふける、D悪友とつきあう、Eなまけてやるべきことをしない。   [総ページ数=305]

印象に残った言葉

東・子の父母。    南・弟子の師。    西・夫婦の道。    北・親族朋友。    地・主人と召使。    天・沙門婆羅門。    酔生夢死。    盲従迷信。    平生教。    治生産業。    農事教育。    軽佻浮薄。    喜んで働く「歓喜奉行」とも「知恩報恩」ともなる(29)    在家平生の実生活の指導者(29)    周囲がいきる、これが布施(207)   

著者の紹介

推尾 弁匡(しいお べんきょう)。
1876年、名古屋市生まれ。    文学博士。    日本の仏教学者。 浄土宗の僧侶。    1971年、逝去。


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