●獅子の子落とし

読み(ひらがな)

ししの こ おとし。

意味

自分の子に、わざと苦労をさせて、厳しく育てることのたとえ。

解説

子供に対しては、まだ多くの経験をしていない幼い頃から厳しく育てるほうが、 一人前の人間にすることができる、ということのようです。 幼児期のしつけは、しっかりしたほうが、よいということだと思います。 獅子は、子を生んでから3日後に、子を断崖絶壁から投げ落とし崖にへばりついて 助かった子だけを育てるという言い伝えがあるようです。 獅子は、獅子としての素質を試すために子を谷に投げ捨てるということです。 別の言い方として、「獅子は子を谷へ落として、その勢を見る」があります。

重要語の意味

獅子=「しし」と読み、ライオンを元にした想像上の動物。東アジアで伝わっているもの。ライオン。  子=「こ」と読み、こども。幼い人。幼児。  落とす=「おとす」と読み、高い所から低い方へうつらせる。  苦労=「くろう」と読み、精神的・肉体的に苦しむこと。  厳しい=「きびしい」と読み、甘くない。しっかりしている。  育てる=「そだてる」と読み、幼い子にさまざまなことを教えながら体を大きくしていく。  経験=「けいけん」と読み、見たり聞いたり触ったり動いたりすること。五感を伴う全て。  幼い=「おさない」と読み、年が少ない。  頃=「ころ」と読み、その時に近いことを示す語。時分。  一人前=「いちにんまえ」と読み、人並みに独り立ちできること。  幼児=「ようじ」と読み、生まれた子が歩き始めてから小学校へ入学する頃まで。  しつけ=礼儀作法を身につけさせること。  断崖絶壁=「だんがいぜっぺき」と読み、切り立った険しい崖。  崖=「がけ」と読み、山が切り立ったように険しくなっている所。きりぎし。  へばりつく=くっついてはなれないようにする。  言い伝え=「いいつたえ」と読み、昔から口から口へ伝えられたこと。俗説。  素質=「そしつ」と読み、獅子になる能力としての性質。  試す=「ためす」と読み、どのくらいの力があるのかを調べる。  勢=「せい」と読み、いきおい。力強さ。元気さ。 

いわれ(歴史)と重要度

太平記・十六。   無門関。     重要度=☆☆☆   難易度=ふつう

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