●負うた子を三年探す
読み(ひらがな)おうたこを さんねん さがす。 |
意味身近なことには、気づきにくいことのたとえ。 |
解説子供を背中に負ぶったまま、その子供を三年間、 あちこちを探しまわることから生まれたことわざのようです。 すぐ近くにあるものに気づかず、探しまわることは、あると思います。 たとえば、胸のポケットに入れているペンを探してしまう時、 頭の上に乗せているメガネを探してしまう時などが考えられます。 同じようなことわざに「牛に乗って牛を訪ねる」というのがあります。 三年という長い時間から考えてみますと、探しているものは、 目に見えない心のようなものかもしれません。 |
重要語の意味負うた=「おうた」と読み、背中にせおった。背中に乗せた。 子=「こ」と読み、こども。子供。背負っているもの。 三年=「さんねん」と読み、3ねん。 探す=「さがす」と読み、自分が見つけていないものを見つけようとする。 身近=「みぢか」と読み、自分のすぐちかく。 気づく=「きづく」と読み、知らなかったことを知る。分かる。 背中=「せなか」と読み、人の体のうしろのところ。 負ぶう=「おぶう」と読み、負うの変化したもの。子をせおう。 胸=「むね」と読み、体の前の部分で首と腹の間。 牛に乗って牛を尋ねる=「うしにのってうしをたずねる」と読み、「牛に騎って牛を求むる」の変化したものか。碧巌録の言葉。 尋ねる=「たずねる」と読み、どこにあるか分からないものを探し求める。 心=「こころ」と読み、人間の体の中にあり、知ったり、感情を持ったり、何かをしようとするところで目に見えないもの。 |
いわれ(歴史)と重要度鶴林玉露。 碧巌録・第七則。 重要度=☆☆☆ 難易度=ふつう |
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