●親は苦労し子は楽をし孫は乞食する

読み(ひらがな)

おやはくろうし こはらくをし まごはこじきする。

意味

親が苦労して築きあげた財産は、その子の代で使い果たしてしまい、 次の孫の代になると、こじきのような貧しい暮らしになってしまう、ということ。

解説

このことわざは、かなり昔から言われてきたもので、ひとつの家が栄えてから衰えてしまうようすを、親、子、孫の順に、 当てはめ、分かりやすくあらわした言葉で、親が苦労して作り上げた財産も、その子供が使い果たし、孫の代になると、 土地や家までもなくなり、河原で乞食をするほど貧乏になるということを言ったもののようです。 「親苦労する、その子楽する、孫乞食する(おやくろうする、そのこらくする、まごこじきする)。」または、 「親苦子楽孫乞食(おやくこらくまごこじき)。」とも言うようです。親が作った財産を、当てにして楽をしてはいけない、という意味があると思います。

重要語の意味

親=「おや」と読み、子供を生み養い育てる人。父と母。  苦労=「くろう」と読み、仕事などをして肉体的精神的にくるしいと感じること。  子=「こ」と読み、親が生んだ人。子供。  楽=「らく」と読み、生活のための苦しさや心配事などがないこと。欲しいものを買って遊んで暮らすこと。  孫=「まご」と読み、ある人の子の子。親の子供が生み育てた子。  乞食=「こじき」と読み、住む家がなく他人の家などを回ってお金や食べ物などをもらって生活する人。  築く=「きずく」と読み、基礎(きそ)を作り安定したものにする。  財産=「ざいさん」と読み、個人などが持つ家や土地、お金や品物など経済的に価値のあるもの。  使い果たす=「つかいはたす」と読み、お金などを残さずに使ってしまうこと。  貧しい=「まずしい」と読み、暮らしに必要となるものが足りない。貧乏。お金などがない。  代=「だい」と読み、家の主(あるじ)としてその家を受けついでいる期間。  暮らし=「くらし」と読み、毎日を生活すること。  栄える=「さかえる」と読み、財産などが増え豊かになる。  衰える=「おとろえる」と読み、財産などがなくなり弱くなる。  当てにする=「あてにする」と読み、期待する。たよりにする。 

いわれ(歴史)と重要度

日本永代蔵。   ありべかかり。    重要度=☆☆   

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