●後悔先に立たず
読み(ひらがな)こうかい さきにたたず。 |
意味物事が終わってしまった後で、いくら悔やんでも、どうすることもできない、ということ。 |
解説何かが起きてしまった後、そのことをくやしい悲しいと思ってみても、過去には戻れませんから、 その時に、やれることが全くないということのようです。ですから、物事が起こる前に、十分に注意をしておかなければならない、 ということと、今という時間を大切にしましょう、ということのようです。 この言葉は、仏教の「無常観」を言った言葉ではないかと思われます。 古今和歌集では、過ぎ去ってしまった悲しさを、川の流れの水にたとえて、次のように歌っています。 「さきだたぬ、悔いのやちたびかなしさは、流るる水の帰りこぬなり= (過去が戻らないように、悔いの多い悲しみは、流れる水が帰ってこないことのようです)」 |
重要語の意味後悔=「こうかい」と読み、後で悔やむこと。 先=「さき」と読み、今より以前のこと。過ぎ去ってしまったこと。過去。 立たず=「たたず」と読み、立たない。 立つ=物事が起こる。現象があらわれる。 悔やむ=「くやむ」と読み、終わってしまったことを口惜しいと思う。 無常観=「むじょうかん」と読み、今という時は二度と戻らないという考え方。過ぎたことは戻らないということ。 古今和歌集=「こきんわかしゅう」と読み、平安時代に紀貫之らが当時の古今の和歌を選び出したもの。 |
いわれ(歴史)と重要度古今和歌集八三七。 今昔物語集三十一。 沙石集。 重要度=☆☆☆ |
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