●高山流水

読み(ひらがな)

こうざん りゅうすい

意味

優れた音楽のたとえ。

解説

優れた音楽は、演奏者の心と聞く人の心をつなぐ働きがあり、 音楽の表現によって、人と人の心がつなぎ合える、ということだと思います。 この四字熟語には、次のような故事があります。 『琴の名人が泰山を思い浮かべて演奏をすると、「まるで大きな山が目の前にあるようだ」 と評され、琴の名人が、川の流れを思いながら演奏すると、「まるで大きな川の流れの前にいるようだ」 と評されました。』ということです。故事に関しては、「知音」を参考にすることもできます。 このようなことが起こる原因のひとつとして、音吉が考えた仮説を書いてみたいと思います。 仮説=「自然である山や川は音楽とつながっているということです。音楽は、音階によって奏でられますが、 日常、私たちが聞いている音を正弦波という単位で分析をすると、いくつかの倍音から成り立っていることが知られています。 この倍音を低い音から順番に並べていくと音階ができます。つまり、音楽を構成する音階は、自然と深いつながりがある為、 琴の名人によって奏でられた音楽は、山や川の光景を思い起こさせるような音階の並びとリズムの変化を伴った音楽であった、 ということが考えられます。」

重要語の意味

高山=「こうざん」と読み、高い山。特に泰山。  流水=「りゅうすい」と読み、流れている水。川を流れる水。  優れる=「すぐれる」と読み、他のものよりまさっている。  音楽=「おんがく」と読み、人の思いなどを音であらわす芸術。器楽では最低限、音階とリズムが必要となる。  演奏=「えんそう」と読み、音楽をかなでること。楽器などを使って音楽を表現すること。  琴=「こと」と読み、空洞の板の上に複数の弦を張って音を出す楽器。  泰山=「たいざん」と読み、中国山東省にある名山。道教の中心地。封禅の儀式が行われた所。  評する=「ひょうする」と読み、音楽などの感想を示す。  仮説=「かせつ」と読み、ある現象などを説明するために作った仮の考え。  自然=「しぜん」と読み、人の手が加わっていないもの。山や川、海などあるがままに存在しているもの。  音階=「おんかい」と読み、音楽を構成する場合に使われる音の高さを定めた基準。普通オクターブの中を12に分けて使われる。  音=「おと」と読み、振動によって空気中に現れる波。音の波が耳に伝わることによって音を感じることができる。音波。  正弦波=「せいげんは」と読み、三角関数のひとつ正弦関数によってあらわされる波。音などの波を分析する時に使う基本形。  単位=「たんい」と読み、大きさや時間などの数量をあらわすとき比較の基準となるもの。  分析=「ぶんせき」と読み、物質の成り立っているものを物理的に明らかにすること。  倍音=「ばいおん」と読み、音を分析した時に最も低い音を基準にした場合、その音の整数倍の位置に存在しているいくつかの音。  構成=「こうせい」と読み、いくつかの要素を、あるまとまったものに組み立てること。  リズム=「りずむ」と読み、音楽の重要な要素であり、流れ続けている時間のどの位置に音を発するのかを定めるためのもの。  奏でる=「かなでる」と読み、音楽を演奏する。 

いわれ(歴史)と重要度

列子・湯問(とうもん)。   重要度=☆☆       難易度=むずかしい

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高山流水


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