●上求菩提

読み(ひらがな)

じょうぐ ぼだい

意味

上に向かって悟りを求めること。仏教語。

解説

菩薩が、下化衆生とともに行わなければならいことです。摩訶止観では、次の語が、 これに当たると思います。「一向に専ら無上菩提を求め=(ただひたすらに無上菩提を求め)」。 また、摩訶止観では、「上求下化する発菩提心」という語が多く用いられ、四諦と四弘誓願と をからめて説かれています。 また、華厳経の賢首菩薩品では、「戒は是れ無上菩提の本なり、まさに具足して浄戒を持(たも)つべし」とあります。 菩提とは、仏の智慧ですが、仏の智慧を得るためには、悟りがどのようなものかを体感しなければならないと思います。 その悟りに至る方法として考えられるのが、八正道を実践することだと思います。 上求下化を実践することは、非常に困難を伴うと考えられます。 自利利他のページも参照して下さい。

重要語の意味

上求=「じょうぐ」と読み、上に向かって求めること。  菩提=「ぼだい」と読み、仏の悟りの智慧。  悟り=「さとり」と読み、仏の到達した心がどのようなものかを体感すること。非常に多くの段階があると考えられる。  仏教語=「ぶっきょうご」と読み、仏教のことば。  菩薩=「ぼさつ」と読み、仏道を修習し悟りを求める人。  下化衆生=「げけしゅじょう」と読み、衆生を教化し衆生とともに歩むこと。  摩訶止観=「まかしかん」と読み、天台大師ちぎが止観について述べた内容を弟子が書き残した資料。  一向=「いっこう」と読み、ひたすら。  専ら=「もっぱら」と読み、ただ。  上求下化=「じょうぐげけ」と読み、上求菩提と下化衆生。  発菩提心=「ほつぼだいしん」と読み、仏の悟りを求める心を起こすこと。菩提心を起こすこと。  四諦=「したい」と読み、仏教の四つの真理。@苦=苦しみ。A集=苦の原因。B滅=苦を滅すること。C道=八正道。  四弘誓願=「しぐせいがん」と読み、菩薩が願うべき四つの誓い。  華厳経=「けごんきょう」と読み、小さな経を集めたもの。十地品、入法界品などがある。  賢首菩薩品=「げんじゅぼさつほん」と読み、華厳経にある章の名前。  戒=「かい」と読み、仏教で守らなければならいこと。不淫。不盗。不殺。不妄語などがある。  具足=「ぐそく」と読み、常に身につけていること。  八正道=「はっしょうどう」と読み、苦しみを滅するための八つの方法。正見、正志、正語、正業、正命、正勤、正念、正定。 

いわれ(歴史)と重要度

摩訶止観。   重要度=☆☆       難易度=むずかしい。

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上求菩提


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