●只管打坐
読み(ひらがな)しかん たざ |
意味ただ、ひたすら座禅をすること。 |
解説少し難しい言葉ですいませんが、この四字熟語は、禅宗の道元禅師が仏教を学ぶうえで最も大切な方法を説いた言葉であり、 また、仏教を学ぶということは、自己を学ぶことでもあると言っているようです。昔からある古い公案を利用して、悟りを 得ようとする看話禅に対して、公案を使わないで、ただ座禅をする黙照禅のことを意味しているようです。道元禅師は、悟りである 「証」と、座禅をする修行としての「修」は同じものであるという「修証一等」という言葉を残しています。つまり、 悟りを得るためにすわるのではなく、座禅をすることが、そのまま悟りであると考え、悟りを得てからも、修行を続けなければ ならないとする考え方のようです。「正法眼蔵随聞記」という本には、この只管打坐という言葉が、多く使われています。 |
重要語の意味只=「し」と読み、ただ。これだけ。 管=「かん」と読み、かなめ。支配する。かぎ。 打=「た」と読み、動詞につけて動作を示す。 坐=「ざ」と読み、すわる。じっとして。外ですわる。 ひたすら=心をひとつのことに向けること。 座禅=「ざぜん」と読み、足を組んですわり手を組み、体を動かさないで口を閉じ息を整え、心を安定させ、自己を観察する方法。 禅宗=「ぜんしゅう」と読み、座禅によって悟りを得ようとする仏教の一派。日常の行住坐臥すべてを座禅の延長と考え修行をする。 達磨大師に始まり日本では栄西によってひろまった。 道元禅師=「どうげんぜんじ」と読み、日本曹洞宗の開祖。栄西の弟子明全に師事し、中国にわたり如浄禅師に学び悟りを得る。[1200-1253] 自己=「じこ」と読み、自分自身。自分のからだとこころ。 公案=「こうあん」と読み、禅宗で行われる悟りを得るための問答。師によって与えられる問題のようなもの。公案集では碧巌録、無門関などが有名。 看話禅=「かんなぜん」と読み、公案を使っていろいろ考え工夫することによって自己を明らかにし悟りを得ようとする方法。 黙照禅=「もくしょうぜん」と読み、公案などの話を使わないで、ただ、ひたすら座禅をすること。悟りを求めない座禅。 修証一等=「しゅしょういっとう」と読み、修行と悟りは同じであるということ。 正法眼蔵随聞記=「しょうぼうげんぞうずいもんき」と読み、道元禅師とその弟子とのやり取りを、懐奘(えじょう)が書き残したもの。 座=「ざ」と読み、家の中ですわることを意味する漢字。 |
いわれ(歴史)と重要度正法眼蔵随聞記。 重要度=☆☆ |
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