●福は無為に生ず

読み(ひらがな)

ふくは むいに しょうず。

意味

幸福というものは、幸せになろうとしても、なれず、作為のないところに現れる、ということ。

解説

幸せになろうと、そのことばかりに心がとらわれると、幸せにはなれない、ということかと思います。 このことわざの、「無為」という意味が重要となりますが、無為とは、人の行為が加わらないで、 自然のままという意味があるようです。欲を持ちすぎたり、無理やり何かをしようとするのではなく、 大きな流れのようなものに乗って自然のままでいる、という意味ではないかと思います。また、この句は、 「福は無為に生じ、患いは多欲に生ず」という場合もあり、 後半部の意味は、「不安や悩みは欲が多いところに生まれる」となるようです。

重要語の意味

福=幸福。生きているときにめぐり合わせる良い出来事。幸運。幸福。 無為=「むい」と読み、人の手が加わらない自然のままの状態。作為がないこと。  生ず=「しょうず」と読み、生ずる。  生ずる=物事がおこる。現れる。  作為=「さくい」と読み、自然なものに何かを加えて作り上げること。わざわざ何かをすること。不自然なこと。  患い=「うれい」と読み、@不安。A悲しい思い。  多欲=「たよく」と読み、欲が多いこと。 

いわれ(歴史)と重要度

中国古典、淮南子(えなんじ)。   重要度=☆☆

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