●見ざる聞かざる言わざる
読み(ひらがな)みざる きかざる いわざる。 |
意味他人の欠点や過ちは、見ない、聞かない、言わない、とするのが良い方法である、ということ。 |
解説他人の欠点や過ちを、たとえ見たり聞いたりしても、それを見聞きしなかったこととして、 怒ったり、愚痴を言ったりしないように、という意味があるのではないかと思われます。 このことわざに使われている「ざる」という言葉は、打消しの意味もありますが、 「猿(さる)」にかけた言葉で、3匹の猿の目と耳と口を両手でふさいだ像のことです。 この猿の像のことを「三猿(さんえん)」と呼び、彫り物として昔から知られているようです。 |
重要語の意味見ざる=見ない。目に両手をあてた猿。 聞かざる=聞かない。耳を両手でふさいだ猿。 言わざる=言わない。口を両手で押さえた猿。 三猿=「さんえん」と読み、目、耳、口を両手でふさいだ三匹の猿の像。 もと、天台宗の教えの1つ、三諦を猿の像として表したもの。 三諦=「さんたい」と読み、天台宗の説く真理のこと。「空、仮、中」の 3つを言う。 天台宗=「てんだいしゅう」と読み、仏教の宗派のひとつ。 日本では、最澄が比叡山延暦寺に始めた仏教。 |
いわれ(歴史)と重要度江戸時代の随筆、「嬉遊笑覧(きゆうしょうらん)」。 本朝俚諺。 重要度=☆☆☆ |
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