●背水の陣

読み(ひらがな)

はいすい の じん。

意味

一歩も後ろへさがらないぞ、という必死の覚悟で、事にあたること。

解説

あることに挑戦しようとする時、失敗すれば次のよいチャンスはないものと考え、目の前にある問題にかかわって、 仕事をすることのたとえのようです。このことわざには、次のような故事があるようです。 「漢の韓信が、趙という国と戦った時、陣を山の上の安全な場所から、わざと後ろに川のある場所に移して、趙と戦わせた時、 韓信の軍は後ろには絶対にさがれないので、必死になって戦い、趙の軍をやぶった。」という故事です。 この故事から考えてみますと、韓信という軍の大将が、陣を安全な立場から、わざとあぶない立場にすることによって、 軍の兵士の気持ちを高め、陣を前に進めさせたため、戦いに勝ったということですから、士気を高めるための言葉ではないかと思います。

重要語の意味

背水=「はいすい」と読み、川や湖などを後ろにすること。  陣=「じん」と読み、戦いのために軍の兵士を集めておくこと。  必死=「ひっし」と読み、かならず死ぬこと。  覚悟=「かくご」と読み、あぶないことを予想して心をきめること。  事にあたる=「ことにあたる」と読み、そのことに関わって仕事をする。  挑戦=「ちょうせん」と読み、今までやったことのないような難しいことに対して、その問題を解決してのりこえること。  チャンス=きかい。何かをするのにちょうどよい時。  故事=「こじ」と読み、いわれのある古い言い伝え。  漢=「かん」と読み、紀元前200年ごろから始まった中国の古い時代の王朝名。  韓信=「かんしん」と読み、漢の初めのころ軍の兵士をまとめていた人。漢の天下統一に活躍した武将。  趙=「ちょう」と読み、中国の戦国時代にあった国のなまえ。  軍=「ぐん」と読み、戦いのために集められた多くの兵士。  立場=「たちば」と読み、おかれているまわりのようす。  士気=「しき」と読み、@兵士が戦おうとする気持ち。A多くの人が一緒に何かをしようとする意気込み。 

いわれ(歴史)と重要度

史記・准陰侯(わいいんこう)。    重要度=☆☆☆    難易度=普通

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背水
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