●竹林の七賢

読み(ひらがな)

ちくりんの しちけん。

意味

晋の時代に、俗世間を離れて竹林に集まり、酒を酌み交わし 風流を楽しみ、清談を行ったという七人の賢者。

解説

「竹林の七賢」という史実はなく、後の時代に伝説として生まれたもののようです。 晋の時代は、インドから伝わった新しい教え、仏教が広まり始め、また、儒教がすたれ、 老荘思想が栄えた頃だったようです。この老荘思想を好んだ思想家7人が選び出され、 七賢として成立していったのではないかと思います。また、 なぜ竹林に集まるのかは、最初の仏教寺院である「竹林精舎」から引用して、 「竹林」としたのではないかと思います。

重要語の意味

竹林=「ちくりん」と読み、たけばやし。竹がたくさん生えているところ。たけやぶ。  七賢=「しちけん」と読み、七人の賢者。げんせき、けいこう、さんとう、しょうしゅう、りゅうれい、 げんかん、おうじゅう。  晋=「しん」と読み、紀元280年に中国を統一した王朝。[265-419]。  俗世間=「ぞくせけん」と読み、多くの人々が住み生活をしているところ。  離れる=「はなれる」と読み、遠ざかる。  酌み交わす=「くみかわす」と読み、相手に酒をついで互いに酒を飲む。  風流=「ふうりゅう」と読み、世俗を離れて自然に親しみ琴を楽しんだりして楽しく過ごすこと。  清談=「せいだん」と読み、世俗のけがれを離れて老荘思想などについて語り合うこと。  賢者=「けんじゃ」と読み、かしこい人。人格の優れた人。  史実=「しじつ」と読み、歴史上、実際にあったこと。  伝説=「でんせつ」と読み、人々から言い伝わったこと。長い時間をかけて伝わるので話の内容が変化したのだと思う。  仏教=「ぶっきょう」と読み、紀元前500年頃インドでシャカが起こした宗教。  儒教=「じゅきょう」と読み、孔子が始めた教え。  すたれる=流行していたものがはやらなくなる。  老荘思想=「ろうそうしそう」と読み、老子と荘子に関する思想。無為自然を重視した教え。  仏教寺院=「ぶっきょうじいん」と読み、仏教の儀式などを行う建物。  竹林精舎=「ちくりんしょうじゃ」と読み、インドのマガダ国にあった最初の仏教寺院。 

いわれ(歴史)と重要度

晋書(しんじょ)。    重要度=☆☆☆    難易度=ふつう

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竹林
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