●歯に衣着せぬ

読み(ひらがな)

はに きぬ きせぬ。

意味

遠慮なく、はっきりと物を言うことのたとえ。

解説

言葉をしゃべる時に歯がないと発音がうまくできませんので、歯はしゃべることと 関係があります。このことを前提に歯と言葉について考えてみますと、 歯に衣を着せて整った言葉にする、あるいは、歯に飾りをつけて言葉をきれいなものにする という比喩が思いつきます。つまり、穏やかな言葉をしゃべるには、歯に衣を着せるほうが よいということになり、このことわざのたとえの意味に近づくことになります。 このことわざでは、歯に衣を着せずに飾りのない言葉で、ずけずけと物を言うことをあらわしている のだと思います。

重要語の意味

歯=「は」と読み、食べ物をかんだり言葉を発音する時に使う口の中のもの。  衣=「きぬ」と読み、着るもの。ふく。ころも。  着せぬ=「きせぬ」と読み、着せない。  着せる=「きせる」と読み、着させる。ふくを身につけさせる。  遠慮=「えんりょ」と読み、言葉をひかえめにする。  物を言う=「ものをいう」と読み、口から言葉を出す。  言葉=「ことば」と読み、人が話をするときに使うもの。口と舌と歯の動きによってさまざまな音に変化するもの。  発音=「はつおん」と読み、唇の形と歯と舌の位置によって声を出すこと。  関係=「かんけい」と読み、2つのことがかかわりあうこと。  前提=「ぜんてい」と読み、あることが成り立つための条件。  整う=「ととのう」と読み、乱れたところがなくなる。まとまる。  飾り=「かざり」と読み、かざること。美しく見えるようにすること。  比喩=「ひゆ」と読み、たとえ。別の形を使って説明すること。  穏やか=「おだやか」と読み、落ち着いて荒々しくないようす。  ずけずけ=相手の気持ちを考えずに遠慮なく言うようす。  衣=「ころも」と読み、きるもの。 

いわれ(歴史)と重要度

室町千畳敷。    重要度=☆☆☆   難易度=ふつう

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