●回光返照
読み(ひらがな)えこう へんしょう |
意味自らの光を外へ向けるのではなく、 内なる自分へ向けて、心の中を照らし出し、自分自身を省みること。 |
解説この四字熟語は、仏教の臨済録の中の言葉で、人の心は、常に外に向いてしまいますが、その心を内側に向けるよう勧めた言葉のようです。 光という言葉には、光明という意味があり、人の心の中にある智慧や慈悲と考えると、 「自分の能力につり合う智慧や慈悲の心で、自分自身を省みる」、という意味があるのではないかと思います。 また、この言葉は、「かいこうへんしょう」とも読み、太陽が沈む直前に、ほんの少しだけ、空が明るく見えることから、 人が死ぬ直前に、ほんの少しの間だけ、元気が出たりすること、という意味もあるようです。 |
重要語の意味回光=「えこう」と読み、@明るい光を自らの内なる光に置き換えること。A光をめぐらすこと。反射した光。 「かいこう」とも読む。 返照=「へんしょう」と読み、@自分自身を反省すること。A光が照りかえすこと。夕日。 光=「ひかり」と読み、@人に明るさを持ってくるもの。光明。A明るくかがやいているもの。 臨済録=「りんざいろく」と読み、中国、唐の時代に、臨済宗の開祖となった禅僧が語った言葉を、弟子が書き残した書物。 省みる=「かえりみる」と読み、自分の言ったことや行ったことをよく振り返り考えてみること。反省すること。 勧める=「すすめる」と読み、そのような気持ちになるよう心を向けさせる。 光明=「こうみょう」と読み、仏や菩薩の心身から放たれる光で、智慧や慈悲の象徴。 直前=「ちょくぜん」と読み、すぐ前。 |
いわれ(歴史)と重要度臨済録(りんざいろく)・示衆。 普勧坐禅儀(ふかんざぜんぎ)。 菜根譚145。 重要度=☆☆ |
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