●凡聖一如

読み(ひらがな)

ぼんしょう いちにょ

意味

迷いから離れられない普通の人と、迷いをのりこえた聖者とは、 性質は違っていても、本質的に同じである、ということ。

解説

この四字熟語は、仏教に関するもので、煩悩の迷いを持った凡夫と、悟りを開いた ブッダ(聖者)とは、心の本質は平等であり、同じようなものであるということのようで、 誰もが、同じようにブッダ(仏)としての本質を持っている、ということのようです。 また、もう少し大きく解釈すると、すべての存在が真如そのものである、ということを意味する ようです。さらに、凡夫、音吉の勝手な思いつき(独断の拡大解釈)を書きますと、この考え方は、 「民主主義」に通ずるものがあるようにも感じます。

重要語の意味

凡=一般の普通の人。凡夫。  聖=聖者。迷いの心を超越し真理を悟った人。ブッダ。仏。  一如=「いちにょ」と読み、2つに分けることができない、 ただ一つの真実のあらわれ。(真理は一つであるということ)。  性質=環境や学習により作り変えられる独自のあり方。  本質=性質よりもっと核心部分である、変えることのできないもの。  凡夫=「ぼんぷ」と読み、煩悩の迷いから抜け出せない人。  煩悩=「ぼんのう」と読み、人の心身をわずらわし悩ませるもの。 主に三毒(さんどく)としての、貪=むさぼり、瞋=いかり、癡=真理を知らない愚かさ、無明。 貪瞋癡(とんじんち)と読む。  真如=「しんにょ」と読み、あるがままに現れている物事の存在を 支える真理のこと。仏教の法を示す言葉。  涅槃経=「ねはんぎょう」と読み、 お釈迦様が死の直前に最後の説法の旅をした時のことを書いた書物。原始仏教系と大乗仏教系のものがある。 「自灯明、法灯明」。「一切衆生、悉有仏性、如来常住、無有変易」。  民主主義=「みんしゅしゅぎ」と読み、人の生きる権利を守り、 自由と平等を基本とする考え方。 

いわれ(歴史)と重要度

涅槃経。  大乗起信論。  金剛般若経。   重要度=☆☆

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凡聖一如


【仏教の涅槃経】