紹介と感想など
仏教に関する入門用の本で何かいいものはないかと探し、見つけたのがこの本です。
冒頭で著者は仏の教えについて次のように書いています。「なぜ不幸なのだろうという悩みを深めてゆき、
どうすれば幸せになれるのか答えをみつけた」。 仏教は、お寺やお葬式のイメージが強く、殆どの方は、暗いイメージをお持ちでしょうが、
そんなことはないと思います。仏教を始めたお釈迦さまは、自分の苦しみに悩み、その原因を見つける為に出家し、縁起という理法にもとづいて、
苦しみの解決方法を考え出し、多くの人々を幸福へ導こうと、努力をし尽くした実在の人物であるからです。
この本は、主にそのお釈迦さまの教えに関する実践面を書いたもののようです。仏教に関するひとつの項目が2ページに完結されていて、左側には図が示され
ているので、読みやすく、ひとつの項目を読むのに5分もかかりませんから、項目別に気軽に読めます。
著者の方は、音吉よりも年が若い方のようですが、よく仏教を勉強しておられるようで、私の知らないことが多く書いてありました。
ただ、第二章の一部に少し疑問を感じた所があり、音吉と少し考え方が違うようですが、仏教の重要な点をしっかり押さえ、わかりやすく解説されていると
思いますので、仏教の知識がない方でも仏教を学んでみたい方にとっては、とても良い本ではないかと思います。また、仏教に由来するさまざまな言葉が、
コラムとして載せてありますので、そちらのほうも新しい発見があると思います。
[総ページ数=172]
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