●十牛図
読みと(出版社)じゅうぎゅうず。 (財団法人・禅文化研究所)。 |
紹介と感想などこの本は、禅の先生である山田無文という方が、昭和28年に神戸の祥福寺というお寺で、新しい修行僧のために講義をした内容を そのまま本にしたもののようです。禅の修行僧のために説いているので、仏教語も出てきて理解するのは難しかったですが、 比較的わかりやすい言葉が使われていると思います。十牛図は、10枚の絵とそれを説明するための小序と頌(じゅ)と呼ばれる 短い文章から成っています。そして、この本の各章の初めには、右のページに漢文の書き下し文がのっていて、左のページには、 絵として、徳力富吉郎という方の版画絵がのっています。講義の内容は、この説明文(偈)をもとにして、日常の生活の場面で、 どのように考え実践するのかが、分かりやすく説明されています。たとえば、尋牛の初めの部分は、「従来失せず、何ぞ追尋を用いん」 です。「もともと失っていない仏性を、何故探す必要があるのか」ということについて、詳しく説明されています。 私たち世間一般の常識とは違う仏教の深い世界観を知ることができました。なお、十牛図については、「十牛図入門」 を参考にして下ください。 [総ページ数=177] |
印象に残った言葉諸仏の真源。 牧牛の十二法。 発菩提心。 四弘誓願。 五欲俗塵。 境界。 煩悩即菩提。 無念無相。 本来無一物。 衆生済度。 仏縛法縛。 威音劫外。 真如法界。 一円相。 無一物中無尽蔵。 還相回向。 和光同塵。 |
著者の紹介
山田 無文(やまだ むもん) |
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