●悪縁契り深し

読み(ひらがな)

あくえん ちぎり ふかし。

意味

よくない縁ほど、結びつきが強く、断ち切ることが難しい、ということ。

解説

男と女のよくない結びつきほど、つながりが強くて関係を終わらせることが難しい、ということのようです。 また、友人関係や仕事上の人間関係などにおいても、「腐れ縁」などと言いますので、同性の場合にも使われる言葉かと思います。 このことわざは、仏教の言葉が使われていますので、総合的に考えてみると、自分が前世より受けついだ悪い縁を断ち切ることが、 難しいという意味があり、その理由として貪瞋癡による三業があるためではないかと思います。そして、 悪い縁かどうかを判断できるのは、結局、自分自身の心だと思います。

重要語の意味

悪縁=「あくえん」と読み、@よくない縁。悪い縁。A別れようとしても離れられない結びつき(主に男女関係にいう)。腐れ縁。  悪=わるいこと。よくないこと。  縁=@人と人とのつながり。Aある物事とのつながり。  契り=「ちぎり」と読み、@約束すること。A前世からの因縁。B男女のまじわり。  深し=「ふかし」と読み、深いということ。程度が強いこと。  結びつき=「むすびつき」と読み、つながり。関係。  断ち切る=「たちきる」と読み、続いていた関係を終わらせる。  関係=「かんけい」と読み、あることと別のことがかかわりあっていること。  腐れ縁=「くされえん」と読み、別れようとしても離れられないでなんとなく続いてしまうつながり。  前世=「ぜんせい」と読み、生まれる前のよのなか。父母や祖先の時代。  貪瞋癡=「とんじんち」と読み、貪=むさぼり、渇愛。瞋=いかり、にくしみ。癡=おろかさ、無明。  三業=「さんごう」と読み、身、口、意。  判断=「はんだん」と読み、善悪などを考えて決めること。 

いわれ(歴史)と重要度

法句経163番。   重要度=☆☆☆

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