●人の七難より我が十難

読み(ひらがな)

ひとの しちなんより わが じゅうなん。

意味

他人の欠点は、目につき気づくけれども、自分の欠点には、なかなか気づかない、ということ。

解説

他人の悪いところは、よく見えて気になるけれど、自分がどのように悪いことをしているのかを知ることは、むずかしいということで、 「人の七難は見ゆれど我が十難は見えず(ひとのしちなんはみゆれどわがじゅうなんはみえず)」とも言うようです。他人のことは、よく見えるけれども、 自分自身を見ることはできないので、なかなか自分の欠点を知ることはできない、ということと思います。 他人の欠点が7つあるとしたら、自分には、それより多くの欠点が見つかるはずだから、自分が何をしゃべって何をしたのかを、よく反省しなさいという 教えのようです。自分の欠点を見つけ反省し、過ぎた言動を慎めば、結果として自分のわざわいを減らすことができる、ということと思います。

重要語の意味

人=「ひと」と読み、他人。自分以外の人。  七難=「しちなん」と読み、多くの欠点。7つの欠点。多くのわざわい。  難=「なん」と読み、@欠点。Aわざわい。  わざわい=人を不幸にするできごと。悪いできごと。  我が=「わが」と読み、わたしの。自分の。  十難=「じゅうなん」と読み、10この欠点。さらに多くの欠点。  欠点=「けってん」と読み、非難されるべきところ。短所。悪いところ。  短所=「たんしょ」と読み、おとっているところ。  目につく=「めにつく」と読み、よく見えてそのことがよく分かる。目立って見える。  気づく=「きづく」と読み、今まで知らなかったことを知る。  反省=「はんせい」と読み、自分の言ったことやしたことをふりかえって、それが善いことか悪いことかを考えなおしてみること。  過ぎた言動=「すぎたげんどう」と読み、度を過ぎている言葉や行動。  慎む=「つつしむ」と読み、注意してよくない言葉や行動をおさえること。  見ゆる=見える。目に映る。 

いわれ(歴史)と重要度

双蝶々曲輪日記(ふたつちょうちょうくるわにっき)。   神霊矢口渡。   法句経50番。   重要度=☆☆☆

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