●己を責めて人を責むるな
読み(ひらがな)おのれを せめて ひとを せむるな。 |
意味自分にとって都合の悪いことが起こった時には、人の過ちを責めるのではなく、自分の中の何が 悪かったのかを、よく考え直してみよ、という教え。 |
解説普通の人は、何か悪いことや自分に都合の悪いことが起こると、他人の過ちを探し出し、その為に悪いことが起きたのだと、 考えてしまうけれども、徳川家康は、そのようには考えないようにしていたようです。何か悪いことが起きた時には、 自分自身の中にも必ず、何か落ち度があるはずだから、それをよく反省し次の行動を起こしなさい、と考えていたようです。また、 他人の過ちを悪く言うと、結果的に自分の敵を増やすことになるので、それを戒める意味もあるのだと思います。 徳川家康という大きな人間の残した遺訓の中の言葉ですから、音吉のような普通の人間には、少し難しい考え方に感じます。 |
重要語の意味己=「おのれ」と読み、その人。自分自身。 責める=「せめる」と読み、過ちなどを悪く言う。 人=他人。 責むるな=責めるな。 都合の悪いこと=ある事や人とのかかわりにおいて何か悪いことが起こること。 過ち=「あやまち」と読み、まちがい。失敗。 考え直す=「かんがえなおす」と読み、いままでの考えを変えて別の見かたをしてみる。 落ち度=「おちど」と読み、他人から見た過ち。 反省=「はんせい」と読み、自分のやってきた行動や言動を振り返って他人から見た場合の自分の 立場などを改めて考え直すこと。 徳川家康=「とくがわいえやす」と読み、戦乱の世を終わらせ太平の世を望んだ武将[1542-1616]。 遺訓=「いくん」と読み、後の人のために故人が残した教え。「ゆいくん」とも読む。 |
いわれ(歴史)と重要度徳川家康の遺訓の中の言葉。 重要度=☆☆ |
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