●聞くは法楽
読み(ひらがな)きくは ほうらく。 |
意味聞くことは無料だから、聞いていきなさい、と人に勧めることば。 |
解説お金は取らないから、聞いていきなさいよ、と人にすすめる言葉のようです。 法楽は、多くの人たちに仏法をすすめて、よい徳が得られるように、人前で 音楽などを無料で聞かせたことから「無料」という意味になったようです。 法楽のもともとの意味は、お経などを神仏の前で聞かせて、神仏を楽しませる、 ということでした。やがて、お経を神様に聞かせるという考え方は、神仏習合 という形で定着し、このことがさらに変化して、神様の前で和歌などを奉納すれば、 神様が喜ぶと信じられるようになったようです。 音吉が思うには、法楽とは、神仏を楽しませるというよりは、お経や和歌を読む人自身が喜びや楽しみを受けることが できるということと思います。 |
重要語の意味聞く=「きく」と読み、耳から言葉や音楽などを受け入れてその内容を知る。 法楽=「ほうらく」と読み、@無料。A神仏の前でお経や和歌などを聞かせて神仏をなぐさめ楽しませること。 B仏法を聞いてその教えの意味を知ることによる楽しみ。 無料=「むりょう」と読み、料金がかからないこと。 勧める=「すすめる」と読み、そのことが善いことであると他の人に伝える。 仏法=「ぶっぽう」と読み、仏の説いた真理。ほとけのおしえ。 お経=「おきょう」と読み、仏教の考え方が書かれた漢文の文章。大乗経典や陀羅尼など。 神仏=「しんぶつ」と読み、かみとほとけ。 神様=「かみさま」と読み、目に見えないが日本に古くからいると考えられている信仰の対象。 神仏習合=「しんぶつしゅうごう」と読み、神様と仏様を同じくらいに大事にして、ひとつの信仰対象とすること。 和歌=「わか」と読み、日本固有のうたの形式。長歌、短歌など。 奉納=「ほうのう」と読み、神仏のために物品などを納めること。神仏のために和歌を聞かせること。 喜ぶ=「よろこぶ」と読み、うれしいとおもう。 |
いわれ(歴史)と重要度法楽という言葉は、維摩経(ゆいまぎょう)の菩薩品に書かれている。 重要度=☆☆☆ 難易度=ふつう |
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