●告朔のき羊

読み(ひらがな)

こくさくの きよう。

意味

古いしきたりなどが、ただ形式だけになっていることのたとえ。

解説

古くから伝わる習慣や行事などは、しっかり考えもしないで簡単に廃止してはいけない、ということのたとえのようです。 昔、古代中国で暦を発布する時に行った儀式のことを「告朔」といい、その儀式の時にいけにえとして祖先の霊前に お供えした羊のことを「きよう」と言っていたようです。孔子が生きていた頃、この「告朔」はすでに行われず、いけにえの 羊だけを形式的に祖先の霊前にお供えしていたようで、当時の国の偉い人が、「きよう」も廃止しようとしたら、 孔子が儀式がすたれるのを恐れ、きようの廃止に反対したということが由来のようです。

重要語の意味

告朔=「こくさく」と読み、古代中国で12月に天子より来年の暦を受け、それを祖先の霊前に納め、 暦の年の毎月ついたちの日にいけにえとして羊を供え、その暦を発布した儀式。  き羊=「きよう」と読み、告朔に供える、いけにえの羊。 「き」は、正式にはきと書く。  しきたり=昔から続いている習慣など。  朔=「さく」と読み、月が新月になる日。ついたち。  き「き」と読み、いけにえ。  いけにえ=国や子孫の繁栄を願い、また感謝の意を込め生き物を供えること。  ついたち=月の第一日。  暦=「こよみ」と読み、1年間の月と日を定めたもの。カレンダー。  発布=「はっぷ」と読み、広く知らせること。  祖先=「そせん」と読み、父母以前に続いてきたいのち。  霊前=「れいぜん」と読み、祖先をおまつりした所の前。  廃止=「はいし」と読み、行事などをやめること。 

いわれ(歴史)と重要度

論語・はちいつ篇17。    重要度=☆☆☆   

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告朔
[01]

【儒教の論語】