●人を見て法を説け

読み(ひらがな)

ひとを みて ほうをとけ。

意味

人を説得したり諭したりするときは、相手の性格などを考えて、その人にふさわしい方法で説明をしなさい、という教え。

解説

だれかにあることを理解してもらうには、相手がどのようなことを考え、どんな性格なのかをよく知った上で、その人と同じような 考え方をして、よく分かるように話をしなさい、ということのようです。間違えて理解されないようにするための工夫だと思います。 もとは、お釈迦さんが、相手の知識や性格のちがいに合わせて、その人の理解できる方法でわかりやすく、仏法を説いたということから 生まれたことわざのようです。仏教の知識のない人に、難しい話をしても、理解してもらえないので、その人の知っていることがらを使って、 真理に従った話をした、ということかと思います。

重要語の意味

人=「ひと」と読み、@人間。A自分以外の人。他人。  見る=「みる」と読み、しらべる。  法=「ほう」と読み、@方法。A仏法。  説く=「とく」と読み、相手にあることを理解してもらうためにくわしく話をする。  説得=「せっとく」と読み、わかりやすく話をして理解させる。  諭す=「さとす」と読み、年上の人がものの道理などをわかりやすく教えること。  ふさわしい=つりあいがとれているようす。  性格=「せいかく」と読み、人の感情や好みなどによって現れる傾向。  工夫=「くふう」と読み、良い結果になるよう考えた方法。  仏法=「ぶっぽう」と読み、仏の教え。お釈迦さんが明らかにした真理。  知識=「ちしき」と読み、経験などによって知ったこと。 

いわれ(歴史)と重要度

法華経・方便品。   重要度=☆☆☆   

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