●白羽の矢が立つ
読み(ひらがな)しらはの やがたつ。 |
意味たくさんの中から、特に選び出されることのたとえ。 |
解説このことわざは、古い言い伝えから生まれた言葉のようです。重要となる言葉は、「白羽」ですが、もうひとつ大切な言葉があり、それは、 「人身御供」です。むかし、神が、いけにえとして、若い女性を求めた時、その少女の住んでいる家の屋根に白い羽のついた矢を立てたという 言い伝えがあるようです。むかしは、悪いことが起きると神のいかりをしずめる意味で、供物をささげたのではないかと思います。 このことわざのもとの意味は、だれかが犠牲になるという、あまりよいことではありませんが、ことわざとして使う場合には、よいことでも悪いこと であっても使うことができ、「特に選び出される」という意味で用いるようです。また、犠牲には、「いけにえ」という意味もあるようです。 |
重要語の意味白羽=「しらは」と読み、白い羽。わしの白い羽。 羽=「はね」と読み、鳥の体に生えている毛。 矢=「や」と読み、武器(ぶき)のひとつ。竹のぼうの先にやじりをつけ、もう片方に羽をつけて弓で飛ばすもの。 立つ=「たつ」と読み、ほそ長いものがたてになっている。 特に=「とくに」と読み、多くの中からひとつだけ取り出すときのようす。 選び出す=「えらびだす」と読み、たくさんの中からぬきだす。 人身御供=「ひとみごくう」と読み、神のささげものとして人間のからだをさし上げること。 いけにえ=生きものを生きているまま神にささげること。 神=「かみ」と読み、人に幸せやわざわいを与え、目に見えないものとして信仰(しんこう)の対象になるもの。 人間の幸福を願うため神に供物をささげるという習慣があったと考えられる。 犠牲=「ぎせい」と読み、神にささげるための生き物など。いけにえ。 |
いわれ(歴史)と重要度人身御供を求めた神。 重要度=☆☆☆ 難易度=ふつう |
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