●心頭を滅却すれば火もまた涼し
読み(ひらがな)しんとうを めっきゃくすれば ひもまたすずし。 |
意味どんな苦しみにあっても、心の持ち方ひとつで、その苦しみをしのぐことができる、という教え。 |
解説心の中の雑念を消し去って、無念無想の境地に達すれば、たとえ熱い火であっても 涼しく感じられる、ということから生まれたことわざのようです。 禅僧が行う座禅の境地を言った言葉ではないかと思います。また、この言葉には次のような伝説があるようです。 織田信長が武田信玄を攻めた時、武田側についていた甲斐(かい)の恵林寺の禅僧、快川(かいせん)が、 寺に火をつけられた時、この言葉を発しながら焼死したという記録が残っているようです。 ただ単に、「心頭滅却(しんとうめっきゃく)」とも言います。 |
重要語の意味心頭=「しんとう」と読み、心。心の中。(心=体全体に宿る精神、頭=思いや考え記憶などの脳の機能)。 滅却=「めっきゃく」と読み、消し去ってしまうこと。 火=燃えて光を出しとても熱いもの。 涼し=「すずし」と読み、暑くなくて気持ちがよい。 しのぐ=苦しさや辛さをのりこえる。 雑念=「ざつねん」と読み、心の中を曇らせるさまざまな思い。 無念無想=「むねんむそう」と読み、仏教の言葉で心の中を無にして我という心を持たない状態。 境地=「きょうち」と読み、心の状態。 恵林寺=「えりんじ」と読み、山梨県にある臨済宗の寺。 禅僧=「ぜんそう」と読み、禅定を修行している僧侶。 |
いわれ(歴史)と重要度杜荀鶴(とじゅんかく)の詩。 重要度=☆☆☆ |
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