●衣鉢を継ぐ

読み(ひらがな)

いはつを つぐ。

意味

弟子が師匠から、学問や芸術などの奥義を受け継ぐこと。

解説

先生から教えを受けることを許された人が、その学問のあまりよく知られていない 大切なところを、その先生から教えてもらうことのようです。 もとは、仏教のことばで、師である僧が、弟子に正しく教えが伝わった証しとして袈裟と鉢を与えたことに始まっているようです。 禅宗では、五祖から六祖へ仏教の奥義が以心伝心によって引き継がれたと伝わっています。 また、このことわざは、「衣鉢を伝う」とも言います。

重要語の意味

衣鉢=「いはつ」と読み、三衣(さんね)と応量器(おうりょうき)。3つの袈裟と食事に使う器(うつわ)。「えはつ」とも読む。  継ぐ=「つぐ」と読み、あることを引き受けてそれを続けていく。  弟子=「でし」と読み、師から教えを受けることを許された人。  師匠=「ししょう」と読み、先生。教えを伝える人。  学問=「がくもん」と読み、知らないことを学ぶこと。  芸術=「げいじゅつ」と読み、五感によって得られる美の感覚や意識を表現するもの。文学、音楽、絵画など。  奥義=「おうぎ」と読み、学問などのあまりよく知られていないこと。奥の深い大切なところ。  受け継ぐ=「うけつぐ」と読み、教えなどを受けて次の世代へ続くようにする。  教え=「おしえ」と読み、他の人に学問や芸術などを身につけさせること。  許す=「ゆるす」と読み、願い事などを受け入れる。  仏教=「ぶっきょう」と読み、お釈迦さんのおしえ。  僧=「そう」と読み、寺に住み仏教を修めようとしている者。  証し=「あかし」と読み、しょうこ。  袈裟=「けさ」と読み、三衣。@托鉢に用いる大衣。A上着としての上衣。B下着としての下衣。  鉢=「はち」と読み、托鉢(たくはつ)を行う時に使う器。食事の時に食べ物を入れるもの。  禅宗=「ぜんしゅう」と読み、達磨大師が伝えた仏教。座禅によって悟りに近づこうとする宗派。  五祖=「ごそ」と読み、弘忍(ぐにん)大師。禅宗の五祖。  六祖=「ろくそ」と読み、慧能(えのう)大師。禅宗の六祖。  伝える=「つたえる」と読み、教えなどを次の世代に残す。 

いわれ(歴史)と重要度

六祖壇経・悟法伝衣門。    重要度=☆☆☆   難易度=少しむずかしい

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衣鉢
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