●一念発起

読み(ひらがな)

いちねん ほっき

意味

あることをひたすら思い続けた結果、それまでの考えを改めて、あることをしようと決心すること。

解説

あることに深く思いをめぐらせた結果、それまで考えていた方法をやめて別の新しい考え方で、あることをしようと心に決めることのようです。 一念には、いろいろな考え方があるようですが、ひとつのことを繰り返し思い続けるという意味があると思います。 この四字熟語は、もとは仏教語で、歎異抄という本にのっている言葉です。仏の教えに触れる機会を多く得て深く思いをめぐらした結果、仏の教えを信じ、 その教えに従っていくぞ、という強い決心をあらわした言葉のようです。「一念」の意味する内容として、「念仏を唱える」ことの大切さがあり、その一念 によって発起するという意味があると思います。発起には、菩提心を起こすという意味があり、仏に対する信心の深さを示した言葉だと思います。

重要語の意味

一念=「いちねん」と読み、@思いをひとつの所にとどまらせること。A非常に短い時間。B今その時の心の中の思い。 C一回だけ念ずること。  発起=「ほっき」と読み、考えを改めて新しいことを思い立つこと。A仏を信仰しようと思うこと。菩提心を起こすこと。  一=ひたすら。ひとつ。  念=今の心。今思っていること。おぼえている。思い。考え。となえる。  発=行く。出発。おこる。  起=おこる。おこす。たつ。たてる。  ひたすら=あることに心を集中するようす。  考え方=「かんがえかた」と読み、考えを起こす方向。何を頼りにして考えを推し進めるかのやり方。  改める=「あらためる」と読み、今までのやり方を変えて別の方法を選ぶ。  決心=「けっしん」と読み、心に決める。  歎異抄=「たんにしょう」と読み、浄土真宗の開祖、親鸞の弟子の唯円が残した記録。親鸞を師事した唯円が、親鸞の本当の教えを示すために書かれたもの。  念仏=「ねんぶつ」と読み、「なむあみだぶつ」と声に出すこと。  菩提心=「ぼだいしん」と読み、仏の教えを信じ悟りを求めようとする心。  信心=「しんじん」と読み、信ずるこころ。 

いわれ(歴史)と重要度

歎異抄・14。   日本的霊性。   重要度=☆☆☆   難易度=むずかしい

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一念発起