●官尊民卑
読み(ひらがな)かんそん みんぴ |
意味政府や官吏を尊いものとし、民衆はその政策に従うので、卑しいものとする考え方。 |
解説政府やその役人をうやまい、一般の人々は、政府の決めたことに従うものとして、軽く扱われることのようです。 この四字熟語は、明治維新に幕府の政治から、天皇を中心とする政治に変わった頃のことを言った言葉ではないかと思います。 当時は、外国より文明がおくれていたので、国を強く豊かにするため、国が中心となって、さまざまな新しい政策や事業などが 進められていたようです。そのような中、明治政府の政治のやり方が、有司専制であったため、これを非難して自由民権運動が、 おこったようです。つまり、政治の方針を決めるのは、藩閥政府であったので、国会を開いて民衆が選び出した議員によって 政治が行われるべきであるとする考え方が、自由民権運動であったということです。旧憲法は、太平洋戦争が終わるまで続いたので、 官尊民卑の考え方は、今でも残っているように思います。聞きなれない言葉が多く含まれていて申し訳ありませんが、下の「重要語の意味」を 参考にして下さい。 |
重要語の意味官=政府や役所、官僚、役人。 尊=とうといこと。大切であること。うやまうこと。 民=民衆。一般の人。民間。 卑=いやしむ。見下げる。軽く扱う。 政府=「せいふ」と読み、国をまとめるための最もちからのある機関。 機関=「きかん」と読み、いずれかの事を執行するため意思決定をする組織。 官吏=「かんり」と読み、役所などにつとめ公の仕事をする人。役人。 民衆=「みんしゅう」と読み、国や社会の基礎となる一般の人たち。しょみん。 政策=「せいさく」と読み、政治を行っていくための進むべき方向や実際の手段など。 従う=「したがう」と読み、他の人の決めたようにする。服従する。 卑しい=「いやしい」と読み、身分や地位が低い。 政治=「せいじ」と読み、国の進むべき方向を決め国の中をまとめること。 明治維新=「めいじいしん」と読み、江戸時代の政治を終わらせ天皇を中心とする中央集権国家と 資本の強化を目的に始められた政治的経済的社会的に大きな変化。 幕府=「ばくふ」と読み、江戸時代、将軍が政治を行っていたところ。武士が政治をすること。 天皇=「てんのう」と読み、太平洋戦争が終わるまでは国の中で最も尊い人。日本国憲法では 国民統合の象徴。 有司専制=「ゆうしせんせい」と読み、官僚が独断で政治を行うこと。特に自由民権派が 明治政府の政治を批判して言った言葉。 藩閥政府=「はんばつせいふ」と読み、特定の藩の出身者が作っていた政治の派ばつ。 薩摩、長州、土佐、肥前の人たちが政治の実権をにぎっていた。 自由民権運動=「じゆうみんけんうんどう」と読み、明治の初め藩閥の独断政治をやめさせ、国会の 開設と憲法の制定などの要求を目的に起こった政治運動。板垣退助らが中心となった政治運動。 旧憲法=「きゅうけんぽう」と読み、戦後に新しい憲法ができるまであった古い憲法。明治憲法。大日本帝国憲法。 太平洋戦争=「たいへいようせんそう」と読み、第二次世界大戦のうち、太平洋で始まった日本と連合国との戦争。1941年の 日本の真珠湾攻撃に始まり、1945年の8月まで続いた戦争。 |
いわれ(歴史)と重要度不明。 重要度=☆☆ 難易度=むずかしい |
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