●喜怒哀楽

読み(ひらがな)

きどあいらく

意味

人が表情としてあらわす代表的な四つの感情のこと。「よろこび」、「いかり」、「かなしみ」、「たのしみ」。

解説

人は、その時々や場合により、笑ったり、おこったり、涙したり、何かに夢中になり楽しんだりと、 たくさんの感情を持っているということ。この4つの感情は、誰でも多かれ少なかれ、常に持っているもので、 それを4つの言葉で、わかりやすく表した句なので、音吉は、この言葉が好きです。 喜怒哀楽である感情を分析してみますと次のようになると思います。感情は五感から生まれてくる思いであり、五感は、その 受け取り方によって苦または楽を生じさせます。そして心に生じた苦は、うれい、かなしみ、いかりに育ち、楽は、よろこび、 たのしさ、たかぶりへと変化すると思います。

重要語の意味

喜怒=喜びと怒りの感情。喜は、よろこぶこと、怒は、いかりやおこったりすること。相反する言葉の組み合わせ。  哀楽=悲しみと楽しみ、哀は、あわれむこと、楽は、たのしむこと。相反する言葉の組み合わせ。 表情=「ひょうじょう」と読み、顔や態度にあらわれた感情。  感情=「かんじょう」と読み、喜んだり悲しんだりする心。  五感=「ごかん」と読み、目と耳と舌と鼻と肌が外界と接触することによって生まれてくる感覚。  苦=「く」と読み、感受作用によって生じる恚覚。  楽=「らく」と読み、感受作用によって生じる貪覚。 

いわれ(歴史)と重要度

中庸(ちゅうよう)・一章   重要度=☆☆

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中庸

中庸とは、中国の古い書物の一つで、作者は、紀元前400年ごろの孔子の孫、 子思(しし)と伝えられているようですが、実際は、もう少し後に書かれた書物のようです。 この書物には、どちらにも偏らないで、偽りの心を持たない、宇宙(天)と人間との間にある 道理(理念)のようなものをあらわした書物のようです。 この書の始め、一章目に出てくるのが、「喜怒哀楽」で、人間の持つ感情の全て (喜怒哀楽)がこの世界に現れる前の状態のことを「中」と呼んでいるようです。 この「中」は宇宙原理の根本をさすもので、最も基本的な原理のことを指すようです。


喜怒哀楽

【儒教の大学・中庸】