●鏡花水月
読み(ひらがな)きょうか すいげつ |
意味感じ取ることはできるけれども、手に取ることのできない、はかなさのたとえ。 |
解説この言葉を説明する方法として、「おと」や「ことば」との関係をあげることができます。 鏡に映っている花は、見ることはできますが、手に取ることはできません。また、 水の表面に映っている月も実際の月ではありません。 これと同じようなことが、音や言葉との関係において、私たちの心の中で起こっています。 たとえば、犬の声が「ワン」とすれば、目の前に犬がいなくても、頭の中に一瞬だけ、 その姿が浮かんで、犬の鳴き声であることに気づきます。また、 「青い空に、たったひとつの白いちぎれ雲」と表現すれば、その状景が、一瞬、心に 浮かぶと思います。言葉を聞き取って、心の中で思い描くイメージは、幻のようなもので、 はっきりしたものではありません。このような心の描写をたとえたのが、この四字熟語 ではないかと思います。余談ですが、言葉はコミュニケーションツールとして大切なものですが、 受け手によって違いを生じてしまう場合があるので、とても不確実なものではないかと思います。 |
重要語の意味鏡花=「きょうか」と読み、鏡に映っている花。 水月=「すいげつ」と読み、水の表面に映っている月。 鏡=かがみ。光を反射させる面。 花=はな。 水=みず。 月=つき。 感じ取る=「かんじとる」と読み、心の中にイメージする。心の中で思う。 はかなさ=一瞬あらわれすぐに消えること。しっかりとしていないこと。 鏡=「かがみ」と読み、光の反射を使ってものの形や色などを映す道具。 映る=「うつる」と読み、ものの形や色などが他のものの上にあらわれる。 花=「はな」と読み、美しい色のものを咲かせる植物。 月=「つき」と読み、地球の衛星。夜空に美しくかがやく天体。 一瞬=「いっしゅん」と読み、とても短い時間。 姿=「すがた」と読み、ものの色や形。 浮かぶ=「うかぶ」と読み、心の中にあらわれる。 状景=「じょうけい」と読み、心に浮かぶけしき。 描く=「えがく」と読み、形や色をあらわす。 幻=「まぼろし」と読み、実際にないけれど見えるもの。すぐに消えてしまうもの。 描写=「びょうしゃ」と読み、ものの形や色などを映し出すこと。 余談=「よだん」と読み、本筋を離れた話。 不確実=「ふかくじつ」と読み、あいまいなもの。たしかでないこと。 音=「おと」と読み、空気の振動によって外の世界の変化を耳を通して感じ取るもの。 言葉=「ことば」と読み、人と人とをつなぐためにある音の組み合わせ。 |
いわれ(歴史)と重要度楞伽経。 重要度=☆ 難易度=むずかしい |
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