●四面楚歌

読み(ひらがな)

しめん そか

意味

周囲の人すべてが、敵や反対者ばかりで、味方となる助けがなく、孤立すること。

解説

まわりの味方だと思っていた人が、すべて敵になってしまい、自分を助けてくれる人が一人もなく、 一人ぼっちになってしまう、ことのようです。この四字熟語は、次のような故事がもとになっているようです。 「紀元前2世紀ごろの中国で、秦という国の王が死に、世の中が乱れている時、楚という国の代表者、項羽(こうう)と いう人の軍と、農民出身の代表者、劉邦(りゅうほう)という人の軍が戦いをした時、劉邦の軍が項羽の軍を垓下(がいか)という 所まで攻め入って、城の周りを取り囲んでしまった時、劉邦の軍は項羽の楚の国の歌をうたった。それを聞いた楚の項羽が、味方だと思っていた 楚の人たちが、全て降伏してしまったのだと思い、おどろき悲しんだ。」 この戦いで勝った劉邦は、漢王朝を立てたようです。 この句は、歴史上の大きな出来事を、短い言葉で残そうとして生まれたのではなないかと思います。

重要語の意味

四面=「しめん」と読み、四つの面。四方の面。東西南北。  楚=「そ」と読み、中国古代の土地の名前。  歌=「か」と読み、うた。口で声を出し音程に合わせて言葉を発すること。  敵=「てき」と読み、自分を攻めようとする者。  味方=「みかた」と読み、自分を助けてくれる仲間。  孤立=「こりつ」と読み、たくさんいる人の中でたった一人になり他とのつながりがなくなること。  項羽=「こうう」と読み、中国の楚の国の貴族出身の代表者。  劉邦=「りゅうほう」と読み、中国の農民出身の漢軍の代表者。漢王朝の高祖になった人。  垓下=「がいか」と読み、中国の土地の名前。劉邦が項羽を攻め入って取り囲み、項羽が城の中にこもった所。 

いわれ(歴史)と重要度

史記・項羽本紀(こううほんぎ)。   重要度=☆☆☆

スポンサードリンク

四面楚歌

.