●採菓汲水

読み(ひらがな)

さいか きっすい

意味

法を得るために、厳しい仏道修行をすること。

解説

尊い教えを受けるために、木の実を採り、花をつみ、水を汲んで、食事のしたくをしたりして、教えを与えてくれる人に 仕えることのようです。「菓を採り、水を汲む(かをとり、みずをくむ)」と読むようです。 この四字熟語は、仏教の言葉で、法華経の提婆達多品の中に出てくるものです。むかし、お釈迦さんが、前世で国の王様として生まれ、 さとりを求めていた時、ある仙人から法としての尊い教えを受けるために、その仙人に仕え、さまざまなことを行っていたようすが、 もとになっているようです。おどろくことに、お経の中で仙人は、提婆達多の前世である、と説明されています。 提婆達多は、(お釈迦さんが生きていた時)お釈迦さんを妬んでいたと伝えられているようです。

重要語の意味

採=「さい」と読み、@とる。Aつみとる。  菓=「か」と読み、くだもの。木の実。  汲=「きっ」と読み、くむ。みずをくみあげる。「きゅう」とも読む。  水=「すい」と読み、みず。  法=「ほう」と読み、普遍的な真理。真理に従った教え。仏の教え。  厳しい=「きびしい」と読み、休むことも許されず少しの間違えも許されないようす。  仏道修行=「ぶつどうしゅぎょう」と読み、仏の説いた方法によって心身をおさめること。  尊い=「とうとい」と読み、とても大切でそまつにできないようす。  仕える=「つかえる」と読み、大切な人のそばにいてその人のために働くこと。  法華経=「ほけきょう」と読み、大乗仏教のお経。妙法蓮華経の略。  提婆達多=「だいばだった」と読み、お釈迦さんの弟子でありながら、ブッダの存在をねたみ一部の弟子たちを従わせようとした人。デーヴァダッタ。  お釈迦さん=「おしゃかさん」と読み、仏教を始めた人。さとりを得た人。ブッダ。  前世=「ぜんせ」と読み、生まれ変わりの考え方で使われる言葉で過去に生まれた時のこと。  仙人=「せんにん」と読み、山の奥に住み不老不死の法をおさめ神通力を持つと考えられている人。  妬む=「ねたむ」と読み、ある人の地位の高さなどを自分のものにしたいと思って、その人をじゃましようと思うこと。 

いわれ(歴史)と重要度

法華経・提婆達多品。   重要度=☆

スポンサードリンク

採菓汲水

.