●自受法楽

読み(ひらがな)

じじゅ ほうらく

意味

仏が、その悟りの境地を自ら楽しむこと。仏教の言葉。

解説

お釈迦さんが、悟りを開いた直後のことをあらわした四字熟語で、 成道のようすは、律蔵に記録が残っているようです。 お釈迦さんは、菩提樹の下で坐禅をして悟りを得た時、 初夜に宿命通を得て、中夜の満天の星の下で天眼通を清め、 後夜に、縁起の法を観察し、その後、七日間、解脱の楽しみを 味わったと伝わっているようです。この七日間の享受を「自受法楽」と 言うのだと思います。また、悟りを開いた僧などが、三昧の境地を楽しむ ことでもあると思います。

重要語の意味

自受=「じじゅ」と読み、自ら享受すること。  法楽=「ほうらく」と読み、仏の教えによって得られるよろこび。  自=みずから。  受=うける。  法=仏のおしえ。  楽=たのしむ。よろこぶ。やすらか。  仏=「ほとけ」と読み、悟りを開いた人。ブッダ。釈尊。お釈迦さん。  悟り=「さとり」と読み、真理を得ること。  境地=「きょうち」と読み、心の状態。心のありさま。  釈迦=「しゃか」と読み、紀元前500年頃のインドに生まれた聖者。ブッダ。  成道=「じょうどう」と読み、悟りを開くこと。  律蔵=「りつぞう」と読み、三蔵である経蔵、律蔵、論蔵のひとつ。主に戒律のことが書かれている本の集まり。  菩提樹=「ぼだいじゅ」と読み、インドボダイジュ。この木の下で釈迦が悟りを開いたと伝わっている。アッサッタ樹。  坐禅=「ざぜん」と読み、足を組み手を組んで無言のまま呼吸を整え精神を集中し静かな心を得るための修行。  初夜=「しょや」と読み、日没直後。  宿命通=「しゅくみょうつう」と読み、過去の生命のつながりを見通す力。  中夜=「ちゅうや」と読み、夜中の午前2時ごろ。  天眼通=「てんがんつう」と読み、超人的な視力。過去の宇宙の出来事を見通す力。  後夜=「ごや」と読み、夜明け直前。  縁起の法=「えんぎのほう」と読み、この世界は因と縁によって成り立っているという真理。方便として十二因縁がある。  観察=「かんさつ」と読み、真理を客観的に見ること。  解脱=「げだつ」と読み、煩悩の心を離れ安らかな境地に入ること。涅槃。  享受=「きょうじゅ」と読み、受け取って自分のものにすること。  三昧=「さんまい」と読み、正定。四禅、四無色定などの境地がある。  満天=「まんてん」と読み、空一面。 

いわれ(歴史)と重要度

不明。   重要度=☆☆       難易度=ふつう。

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自受法楽


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