●生住異滅

読み(ひらがな)

しょう じゅう い めつ

意味

有為法の縁起が示す四つの特徴。つまり「生じ、とどまり、変化して、消えていく」ということ。 有為の四相。

解説

全ての現象は、因と縁によって生じているということを四つの状態で示した言葉。 つまり、「生じたものは、とどまってみたり、変化したりした後に、消え去ってしまう」 ということです。 仏教の最も基本的な有為法を示したもので、倶舎論には詳しく説かれていますが、 他の経典などにも見られる言葉です。 この四相をわかりやすい現象として示すとすれば、五蘊と六識が考えられます。 また、「生住異滅」は、倶舎論の分別根本品の心不相応行法で、「相」という言葉を 説明する時に使われています。また、「生住滅」とも言います。

重要語の意味

生=起こる。生じる。  住=とどまる。すむ。  異=同じでない。変化する。ことなる。  滅=きえる。なくなる。  有為法=「ういほう」と読み、縁起によって生滅する現象を示した真理。  縁起=「えんぎ」と読み、ブッダが悟った真理。因と縁。  特徴=「とくちょう」と読み、他と比べて特に目立っているところ。  四相=「しそう」と読み、四つの特徴。生住異滅。四つの相。  現象=「げんしょう」と読み、現実に今、この世界で起きていて感覚として知ることのできること。  因と縁=「いんとえん」と読み、すべての現象は原因があって、それらの原因がお互いに関係しながら存在しているということ。  状態=「じょうたい」と読み、変化している現象の、その時々で現れているようす。  倶舎論=「くしゃろん」と読み、仏教の基本的な理論を示した書物。五世紀ごろのもの。  経典=「きょうてん」と読み、仏教の基本的なことが書かれた書物。  五蘊=「ごうん」と読み、外界を認識したり考えをする時に変化している五つの要素。色受想行識。  六識=「ろくしき」と読み、目で見たもの耳で聞いたもの舌で味わったものなどを認識すること。眼識・耳識・鼻識・舌識・身識・意識。  分別根本品=「ふんべつこんぽんぼん」と読み、有為法の根本にある六根などを論じた章。  心不相応行法=「しんふそうおうぎょうほう」と読み、これらの法は心とも相応せず、色等の性にもあらずして、 行蘊の所摂である。得、非得、同分、無想、二定など。 

いわれ(歴史)と重要度

倶舎論。  楞伽経。  円覚経。  法華経の開経。  徒然草。   重要度=☆       難易度=むずかしい。   熟語分類=仏教。

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生住異滅


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