●正法眼蔵

読み(ひらがな)

しょうぼう げんぞう

意味

2つの意味がある。@正しい仏の教え。A道元禅師が書き残した書物。

解説

正法眼蔵という言葉は、道元禅師以前からあったもので、 臨済禅師が使っているようです。意味は、 「正しい仏法を理解できる眼によって明らかにされた仏法の集まり」。 ということかと思います。道元禅師が書き残した書物とは、 1231年から1253年にわたり、門下の弟子たちに説示したものの下書きや、 説示されたものを弟子が書き残したものもあるかもしれません。 全部で、95巻ほどあるようです。主な巻の名を挙げてみますと、 「弁道話」、「現成公案」、「即心是仏」、「坐禅儀」、「行持」、「発菩提心」等です。 正法眼蔵は、明治23年12月に信仰の指導書として公布された「修証義」の中で使われています。

重要語の意味

正法=「しょうぼう」と読み、正しい仏の教え。  眼蔵=「げんぞう」と読み、正法眼と正法蔵。正法を理解できる智慧と正法の集まり。  正=ただしい。  法=仏の教え。手本として守るべきもの。  眼=みること。かなめ。  蔵=おさめる。かくす。  仏=「ほとけ」と読み、ブッダ。釈尊。苦しみの原因を明らかにしてその解決方法を説いた聖人。紀元前5世紀頃の人。  道元禅師=「どうげんぜんじ」と読み、鎌倉時代の禅僧。日本曹洞宗を開いた祖。只管打坐、本証妙修の禅。[1200-1253]。  臨済禅師=「りんざいぜんじ」と読み、中国、唐時代の禅僧。臨済宗の開祖。  仏法=「ぶっぽう」と読み、仏が説いた仏教に関する教え。四諦八正道。戒定慧。  門下=「もんか」と読み、先生のもとで教えを受けること。  弟子=「でし」と読み、師の教えを受けて学ぶ人。  説示=「せつじ」と読み、説明して示すこと。弟子に説法すること。  弁道話=「べんどうわ」と読み、道元の仏道についての考え方、主に坐禅について説いている。  現成公案=「げんじょうこうあん」と読み、今ここに実際にあることについての考え方を説いている。  即心是仏=「そくしんぜぶつ」と読み、心がそのまま仏であることを説いている。  坐禅儀=「ざぜんぎ」と読み、坐禅のやり方や注意点を説いている。  行持=「ぎょうじ」と読み、毎日の修行の大切さを説いている。  発菩提心=「ほつぼだいしん」と読み、菩提心を起すことの大切さを説いている。同名の巻が2つある。  信仰=「しんこう」と読み、仏の教えを信じてその教えに従うこと。  指導書=「しどうしょ」と読み、ある目的のために教えを導くための書物。  修証義=「しゅしょうぎ」と読み、正法眼蔵を基本にした経典。曹洞宗の信徒が読む経で五章から成る。  草稿=「そうこう」と読み、説明に用いる下書き。 

いわれ(歴史)と重要度

道元禅師の草稿。   重要度=☆☆       難易度=むずかしい。   熟語分類=仏教。

正法眼蔵


ワクチンの真実