●廃仏毀釈

読み(ひらがな)

はいぶつ きしゃく

意味

釈迦の教えを謗って、仏教をやめること。

解説

釈迦の説いた教えに悪口を言って、仏教を捨ててしまうことのようです。 仏教は、江戸時代、神道と結びつき神仏習合のもとに、国の宗教になっていましたが、 明治政府は、天皇の地位を高めるため、天皇の神格化をすすめ、1868年に、神道と仏教を 切り離す政策をはじめました。つまり、仏教をやめて、神を大切にする国をつくることを示したのだと思います。 その時に神道派の人たちから起こった運動が、廃仏毀釈だったようです。明治の初めには、お寺や仏像、お経などが 焼かれ、大きな打撃を受けましたが、全く仏教が廃れてしまうことはなかったようです。 廃仏毀釈を引き起こし、帝国憲法に盛り込まれた王政復古の考え方は、昭和20年の太平洋戦争が終わるまで続いたのだと思います。

重要語の意味

廃=すたれる。こわれる。すてる。  仏=ほとけ。仏教。仏法。  毀=こわす。そしる。やぶる。  釈=釈迦の略。仏教。  釈迦=「しゃか」と読み、インドに生まれ真理の法を悟りブッダとなった人。仏教を確立した最初の人。シャカムニブツ。  謗る=「そしる」と読み、悪口をいう。非難する。  仏教=「ぶっきょう」と読み、釈迦の教え。人間の苦しみの原因を示しその解決のための方法を説いた教え。  神道=「しんとう」と読み、日本固有の民俗信仰。天の神と地の神を信仰する宗教で、伊勢神宮の天照大御神を中心とした 神話をもとに、神武天皇を初代とし天皇を神として敬うための信仰。  神仏習合=「しんぶつしゅうごう」と読み、神道と仏教が混ざり合った日本独自の宗教観。  明治政府=「めいじせいふ」と読み、江戸幕府の政治から王政復古の名のもとに新しい政治を始めようとした国の機関。  天皇=「てんのう」と読み、明治憲法では日本の統治権のすべてをまとめる地位にあったけれど、戦後の憲法では 国家の象徴となった。  神格=「しんかく」と読み、神としてあるべき地位。  打撃=「だげき」と読み、うちたたかれてこわれてしまうこと。  廃れる=「すたれる」と読み、盛んであったことが衰える。  帝国憲法=「ていこくけんぽう」と読み、主権が天皇にあることを示した憲法。明治憲法。大日本帝国憲法。旧憲法。  王政復古=「おうせいふっこ」と読み、武士の政治から旧来の天皇の政治に戻ること。明治維新のときに起こった考え方。  太平洋戦争=「たいへいようせんそう」と読み、第二次世界大戦の中で、日本がアメリカやイギリスなどと戦った戦争。 1945年に広島と長崎の原爆投下により無条件降伏をした。 

いわれ(歴史)と重要度

中国や日本で実際に起こったこと。   重要度=☆☆   難易度=むずかしい

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廃仏毀釈