●子養わんと欲すれども親待たず

読み(ひらがな)

こ やしなわんと ほっすれども おやまたず。

意味

子供が大人になり、自分の親を養い孝行したいと思っても、親はそれを待ってはくれず、この世を先に去ってしまう、ということ。

解説

親は子供よりも年上なので早く年をとり、先にこの世を去ってしまうので、親が元気な時に、親孝行をしなさいという教えのようです。 親を養って孝行することを「孝養」というようです。このことわざの前には、「樹、静かならんと欲すれども風止まず(きしずかならんとほっすれどもかぜやまず)」 =(樹が風で揺れている時に、樹が静かになるよう願っても、風が止まらなければ思いはかなわない)、という句があるようです。 いずれも、望むことと現実が思うように進まないことを、表現しているように感じます。 同じようなことわざに、「孝行のしたい時分に親はなし」があります。

重要語の意味

子=「こ」と読み、男女が結婚して生まれてくる人。通常、親と子の年齢差は16歳以上ある。  養う=「やしなう」と読み、生活の面倒を見て育てる。  欲する=「ほっする」と読み、のぞむ。願う。  親=「おや」と読み、子を育てる人。子に比べて年の多い人。  待つ=「まつ」と読み、あるところにとどまる。この場合は生き続ける。  孝養=「こうよう」と読み、親を養って親孝行すること。  親孝行=「おやこうこう」と読み、子が親を大切にして親に尽くすこと。  樹=「き」と読み、枝や葉がある植物。風が吹くと枝や葉が揺れ動く。  風=「かぜ」と読み、温度差によって生じる空気の流れ。  孝=「こう」と読み、親を敬い大切にすること。 

いわれ(歴史)と重要度

韓詩外伝(かんしがいでん)。    重要度=☆☆☆   

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